いくら個人が決意しても、社会の仕組みが変わらなければ、問題は解決しない。
by伊東公雄
あなたの決意したことは何ですか?
タイトルの言葉は、大阪大学教授の伊東公雄氏の名言です。
伊東教授は、ジェンダー(性による差別)問題に取り組んでおり、上記の言葉は、雑誌の記事として掲載されたものです。
私たちが何かを決意したとき、個人でできることには限界があります。
例えば、社会にはびこる様々な差別(男女、障がい者、人種など)は、個人はもちろん、一部の集団で「差別はやめよう」と世間に訴えても、問題解決にはなりません。
私たちは、これまでの歴史で、長い期間、差別があることが当たり前、もしくは仕方がないという考えを持ちながら生きてきました。
それを今になって、「差別はすべてやめよう」と言っても、突然明日から差別のない世界を創ることはできないのです。
世界中の人々から差別の意識をなくすには、社会の仕組みそのものを変えるしか方法はないのです。
社会の仕組みを変えるなんて不可能ではないかと考える人もいるかもしれませんがそんなことはありません。
人間には、大衆心理という感情があり、賛同する人々が増え、マイノリティの声がマジョリティに変わっていけば、社会全体を変えることも可能なのです。
現に、人種差別や男女差別に関しても、まだまだ道半ばではあるものの、少しずつ改善されつつあるのは事実です。
例えば、影響力のある政治家などが、もしも差別的な発言をすれば、市民からバッシングされるのは、差別に関する意識が変わってきている証左です。
社会を変えることができるのは、私たち一人一人の考え、行動にかかっているのです。
SDGsは、目標5に「ジェンダー平等を実現しよう」、目標10に「人や国の不平等をなくそう」という目標があります。
私たち一人一人が差別意識をなくし、世界中から差別のない社会の実現を目指しましょう。