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人間と動物は種が違うから別扱いしてよいというのは、「種差別」であり不当である。

人間と動物は種が違うから別扱いしてよいというのは、人種差別、女性差別ならぬ、「種差別」であり正当化できるものではない。
by ピーター・シンガー

あなたは、人間のみならず動物に対しても差別意識を持っていませんか?

見出しの言葉は、オーストラリアの哲学者 ピーター・シンガーの言葉です。
差別意識というのは、人間だけではなく、動物に対しても同じように持つべきではないと述べた深いメッセージですね。

私たち人間は、今も昔も何らかの差別意識を持っています。
人種差別、民族差別はもとより、宗教差別や文化による差別、身分や職業に対する差別、病人や障害者に対する差別、男女差別など、挙げれば切りがありません。

同じ人間同士なのに、差別意識を持ってしまうのは愚かな行為だと言わざるを得ませんが、オーストラリアの哲学者 ピーター・シンガーは、人間のみならず全ての動物に対して差別することは不当だと述べています。
人間だけでも差別意識が根強いのに、動物にまで差別意識をなくせというのは、現代に生きる人間にとってはかなり困難と言わざるをえないかもしれません。

しかし、人間に対する差別意識がなくなれば、動物に対する差別意識もなくなるとも言われています。
なぜなら差別というのは、決して一人では生まれないものだからです。
同じ考え、立場の人間が複数集まって集団となり、それとは違う個人や集団を蔑視してしまう心理のことを差別というわけです。
集団が団結することにより、その場にいることに安心してしまい、異なる集団から回避して身を守ろうとする心理が働いてしまうのです。

差別意識なんてものは、ない方が良いに決まっています。
差別をなくすには、自分とは異なる立場や考えの人の声を聞き、分かり合おうと努めることが大切なことは言うまでもありません。
異なる集団を「蔑視」するのではなく、分かり合おう、受け入れようとする気持ちを持つこと、つまり良い関係を持とうとする気持ちが大切なのです。
最初から敵対関係を持っていたのでは、良い関係など図れません。
それは人間だけではなく、全ての生き物に対して持つべき感情なのかもしれませんね。

SDGsの目標16には、「平和と公正をすべての人に」が掲げられています。
つまり、差別も戦争もテロもない平穏な生活を送る権利が、私たちにはあるわけであり、それを脅かすような脅威は全て排除されなければならないのです。
戦争やテロは、差別意識があるからこそ起きるものであり、人間に差別意識がなければ起こり得ないのです。

現代社会において、世界中のあちこちで迫害や戦争、テロが頻発していますが、それらはすべて差別意識に起因しています。
私たちの心から、まずは差別という意識をなくすことが必要なのです。

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