私が望むのは、考えることで人間が強くなることです。危機的状態にあっても、考え抜くことで破滅に至らぬよう。
by ハンナ・アーレント
あなたは、よく考え抜いて行動していますか?
見出しの言葉は、ドイツ出身でアメリカの哲学者 ハンナ・アーレントの言葉です。
よく考えて行動することで、人間は強くなり、破滅に至らぬようにできると述べた深いメッセージですね。
私たち人は、何か行動する際には、これが正しいのだと信じて行動することが多いことと思います。
何も考えずに、無鉄砲に行動してしまうことの方がほとんどないものと思います。
ドイツ出身でアメリカの哲学者 ハンナ・アーレントは、「人間は考えることで強くなれる、危機的状況にあっても破滅に至らぬよう考え抜くことが必要だ」と述べています。
この言葉を読むと、こんなことは至極当然のことで、何を今さらという感を覚えるわけですが、人は意外とよく考えもせずに行動してしまうことが多いと思います。
例えば、人はよく誰かの悪口を言ったりします。
人の悪口を言うことが良くないことだとは誰もが知っているはずなのに、つい腹が立って誰かの悪口を言ってしまうことがあるのです。そして後悔してしまうと言うわけです。
これは、自分でよく考えもせずに、感情だけで行動してしまったことの現れなのです。
悪口を言う前に、「こんなこと、人に言ってもいいかな」と考える時間があれば、思いとどまることができたかもしれません。
また、事故や災害が起きた際にも、人はパニックになってしまい、冷静な行動ができなくなってしまうことがあります。
そんな危機的状況のときこそ、何をするべきかを考え、行動することが大切になります。
つまり、人はよく考えもせずに、誤った行動をしてしまうことがあるのです。
逆に言えば、誤った行動をしてしまうのは、考え抜くことをせずに行動してしまうパターンが多いはずです。
人は考える時間があれば、ほぼ確実に正しい行動、冷静な行動を取ることができるはずです。
よく考え抜いて行動するという、ごく当たり前の行動ができるような人間になりたいものですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が発表している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をしている人に対して、批判をしたり、誹謗中傷する人が、少なからず存在します。
「SDGsなんて偽善だ」とか「大企業のビジネス戦略だ」などと叫んでいる人もいるわけです。
しかし、よく考えてみると、SDGsの目標に掲げられていることは、人間としてごく当たり前の正しい行動、社会のあり方を示しているものであり、偽善でもビジネス戦略でもないのです。
そんなことは、SDGsの概念を知ればわかることなのです。
批判や誹謗中傷をしている人は、自分で考えることもせずに、固執した考え、偏見でモノを見ていると言わざるを得ません。
SDGsに限った話ではありませんが、どんな活動をする場合でも、よく考えて行動するように意識しながら生きていきたいものですね。