イライラは、見通しのなさを示している。
by 河合隼雄
あなたはいつもイライラしていませんか?
タイトルの言葉は、京都大学名誉教授を務めた心理学者 河合隼雄氏の言葉です。
イライラするのは、見通しのなさを示していると述べた、シンプルですが的を得た深いメッセージですね。
私たちは生きていると、ときどきイライラしたり、モヤモヤしたり、気持ちが落ち着かなくなるときがありますよね。
イライラする原因は、人それぞれ異なるわけですが、なぜ人間はイライラしてしまうのでしょうか?
京都大学名誉教授を務め、著名な心理学者である河合隼雄氏は、その根本原因は、「見通しのなさ」だと述べています。
そのイライラの原因は人それぞれ違えど、根本的には、問題解決の見通しが立たないときに、人はイライラしてしまうというわけです。
例えば、職場の人間関係に悩んでイライラしている人がいます。
なぜイライラしてしまうのかというと、その人間関係が今後もずっと続くと思い、この問題の解決の見通しが立たないから、心がイライラしてしまうのです。
もしも、その人が来月で退職すると知った途端、そのイライラは解消します。
今現在は、その人がまだ職場にいるにもかかわらず、なぜかイライラが解消してしまうのです。
それは、「この人は来月いっぱいでいなくなるんだ」とイライラの原因となる問題が解消し、もう少しだけ我慢すれば良いと、見通しが明るくなるからです。
人間は、未来への見通しが見えてくると、たとえイライラの原因がまだあったとしても、イライラするストレスから解消されるのです。
ということは、私たちがイライラしているときには、そのイライラの見通しが見えてくれば、問題が解決してしまうのです。
イライラして落ち着かないときには、どうすれば解消するだろうか、見通しが見えてくるように努力すれば良いのです。
イライラしたときには、ぜひ意識してみてください。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をしている際にも、もしかしたらイライラすることがあるかもしれません。
思い通りにいかないときや、失敗したときなどにイライラしてしまうかもしれませんが、そんなときこそぜひ思い出してください。
イライラの原因は、将来への見通しが見えないからです。
その原因を取り除こうとするのではなく、どうすれば解決するのか、より改善できるのかを模索しながら、行動を続けていけば良いのです。
SDGsに限った話ではありませんが、私たちに必要なのは、イライラする原因の見通しを明るくするように考え、行動することなのです。