現在持っているものに満足しない者は、何を手に入れても満足しない。
by エーリヒ・アウエルバッハ
あなたは、自分の持っているものに満足していますか?
タイトルの言葉は、ドイツの文芸評論家で文献学者でもあるエーリヒ・アウエルバッハの言葉です。
現在持っているものに満足しない人は、何を手に入れても満足しないと述べた深いメッセージですね。
今回の名言は、人間の欲望、生き方に関するとても深い名言だと思います。
人間の欲は尽きることがないと言う普遍的な心理状況を表しているとも言えます。
自分の持っているモノ、例えばカバンとか靴とかに対して、もっと高価なものが欲しいとか、もっと機能性に優れたものが欲しいという欲望があるとします。
そして、お金を貯めてそれを手に入れたとしても、その人はそれで満足するのでしょうか?
世の中には、もっと良いモノ、もっと魅力的なものがあふれています。
次は、もっと良いものを求めてしまい、満足することはない、終わりのない悪循環に陥ってしまうというわけです。
これは、物質的なモノだけではなく、その人の幸福感とか生き方そのものにも言えることかもしれません。
「もっと幸福になりたい」とか、「もっと大切にされたい」などと、今の自分に満足することなく、心が満たされない心理というのは、健全な生き方とは言えないばかりか、賢明とも言えないかもしれません。
今、自分が持っているモノ、今の自分の生き方というのは、自分自身が選んで生きてきた結果であると同時に、多くの人たちに支えられた結果、今の自分があることを決して忘れてはいけません。
つまり感謝の気持ちを忘れてはいけないのです。
欲望を持つこと自体は悪いことではなく、むしろ人として成長するには必要な心理です。
しかし、不満ばかりを口にして、欲望ばかりを口にするような生き方が良い生き方とは言えません。
人間の欲望には限りがないのかもしれませんが、生きていく上で感謝の気持ちだけは忘れないようにしましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が発表している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をしていると、自分たちよりも恵まれない人々や、社会に虐げられている人々の情報を知ることになります。
彼らの状況を知ることによって、自分たちはどれほど恵まれているのかということを思い知ることになります。
特に貧困や飢餓で苦しんでいる状況を見ると、人として最低限の生活さえも営むことができない人々が数多く存在するわけで、私たちはそれを見過ごすわけにはいかないのです。
人として、幸福とは何か、生きていくことの価値とは何かを今一度、改めて考え直したいものですね。