下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。
by 小林一三
あなたは、自分のやるべきことをきちんとこなしていますか?
見出しの言葉は、阪急東宝グループの創始者 小林一三氏の言葉です。
たとえ誰もやりたがらないような仕事であっても、一生懸命に取り組めば、それを見ている人が必ずおり、いつか評価されるものだと述べた深いメッセージですね。
下足番という仕事は、現代社会においては存在しない職業ですが、城に務めるかつての武士社会の中では、一番下の立場の者の仕事してあったようです。
登城する大勢の武士達の履き物を預かり、下城する際にその履き物を持ち主に返すという単純な仕事であり、面白さもなければ、やりがいもないかもしれません。
しかし、どうすれば混乱することなく、履き物を間違いないように効率よく渡せるかを工夫し、それを実践することができれば、それを見ていた他の人たちが、「この人は頭のいい人だ」と評価される時がきて、この人をいつまでも下足番という仕事をさせておかないものだということになります。
誰もが嫌がるような面倒くさい仕事や、やりがいも感じないような仕事であっても、、ふてくされることなく、一生懸命に取り組めば、それを見ている人が、きっと高く評価してくれるときがあるはずです。
「こんな仕事なんてやってられない」などと、不満ばかり言って、その仕事すら満足にしなかったとしたら、「この人はこんな仕事すら満足にできないのか」と低い評価のままの状態が続くというわけです。
どんな仕事にも立場や役割というものがあり、それを誰かがやらなければならないわけですが、たとえやりたくない仕事であっても、やるべきことはきちんとやるという気持ちを捨ててはいけないのです。
「やるべきことはきちんとやる」
こんな当たり前のことすらできずに、文句ばかり言っている人が、他人から尊敬、信頼されるはずもないのです。
時として、仕事とはそういうものです。
社会人として、常に心構えとして覚えておきたいことですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動においても、「なぜ自分がこんなことをしなければならないのか」などと不満に思うこと、不合理に感じることがあるかもしれません。
また、「自分一人くらい、やらなくても構わない」という気持ちになることもあるかもしれません。
しかし、周りの人はあなたの行動をちゃんと見ています。
「この人は一生懸命に取り組んでいるな」とか「この人は文句ばかり言って何もしないな」などと、勝手に評価しているものです。
SDGsの活動を一生懸命に取り組んでいる人と、文句ばかり言ったり、他人の批判ばかりしている人と、どちらが信頼できるか、言うまでもないはずです。
あなたの行動の一つ一つが、あなたの評価へとつながり、信頼できる人なのかが、周りの人たちとの間でどんどん形成されていくのです。
「やるべきことをきちんとやる」「やってはいけないことは決してやらない」
こんな至極当然のことすら満足にできない人が、尊敬、信頼されるはずがないのです。
どんなに時代が変わっても、人間の評価の基準は変わらないはずです。
常に意識しながら、今後も活動を続けていきましょう。