人にいら立つことがあるのなら、そこには自分自身を知る手がかりが眠っている。
by カール・グスタフ・ユング
あなたは、誰かの言動に苛立つことがありますか?
タイトルの言葉は、スイスの精神科医で心理学者のカール・グスタフ・ユングの言葉です。
人の言動に苛立つことがあるとすれば、そこには自分自身を知る手がかりが眠っているのだと述べた深いメッセージですね。
私たちは、他人が行った行動や言った言葉に対し、苛立つことがありますよね。
自分自身に言ったわけでもなく、自分に影響があったわけでもないのに、なぜかその人の言動に腹が立ってしまうことがあります。
それはなぜでしょうか?
そこには、自分自身の心の状態や本質を知る手がかりが隠されているからかもしれません。
例えば、自分は一生懸命に仕事をしているのに、他の人が真面目に仕事をやらずにサボっているのを見たとします。
そうすると、たとえ自分に影響がなくとも、その人に腹が立つことがあります。
なぜなら、「自分も本当はサボりたいのにあの人はサボっている」と思い、自分もサボりたいという心の状態を知る手がかりになります。
また、大勢の人々がいるにもかかわらず、大騒ぎしている人を見ると苛立つことがあるわけですが、それは「自分は絶対にあんなことはできない」と自分自身の性格、本質を知ることができるわけです。
いずれにしても、他人の言動に苛立ってしまうのは、その人を通して、自分の欠点や弱さが見えてしまうからだとも言えます。
苛立つ相手の言動が、自分と同じ気持ちを持っていたり、真逆だったり、いずれにしてもそれは自分の弱さと向き合っているからだと言えるのです。
反対に、他人の言動に感銘を受けたり、喜びを感じることもありますよね。
それは苛立つことと裏腹の行動ではありますが、それも自分自身を知る手がかりとなり得ます。
苛立ちも感銘も心が動くことは同じであり、自分の心の状態を知る大きなきっかけになったり、ときには自分の運命が変わることだってあり得ます。
心に苛立ちを覚えたとき、自分自身を見つめ直し、変えるべきところは変えるように常に心がけておきたいものですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をしていても、苛立ちを感じることがあるかもしれませんが、それは自分自身を見つめ直したり、知る手がかりになりますので、まずは冷静に考える時間を持ってみてください。
苛立ちの原因にもよりますが、相手に本音をズバリと突かれたから苛立つこともありますし、相手が自分の思い通りに動いてくれないから苛立つこともあるかもしれません。
いずれにしても、苛立ったときは、自分を見つめ直す良い機会です。
苛立ちが収まるまで、少し時間を置いて、冷静に考えてみてください。
あなたの本当にやりたいこと、やるべきことが見えてくるかもしれませんよ。