澄み切った悟りの眼で観るならば、この世界は草木一本、塵一つに到るまで、すべてが世界でただ一つのかけがえのないものばかり。
by 古川周賢
あなたが見ている世界はすべて美しいですか?
見出しの言葉は、臨済宗恵林寺の住職を務める僧侶 古川周賢氏の言葉です。
この世界にあるもの、何の価値もないと思われるものでも、世界でただ一つのかけがえのないものばかりなのだと述べた深いメッセージですね。
私たちの周りには、たくさんのものであふれていますし、外を歩けば、街の風景や自然が広がっています。
普段、何気なく見ている光景ですが、よく見てみると、そこには小さな花が咲いていたり、草が生えていたり、石が落ちていたりなど、さまざまなものであふれていることに気付かされます。
草木や花であれば、植物なので、一つ一つに命があり、生きています。
人間が作った工作物であれば、いろんな人の知恵と努力によって作られたものであることがわかります。
自然なものであっても、工作物であっても、それが存在することは決して当たり前ではなく、自然の恵であったり、過去の人類の努力の結晶だったりして、一つ一つが世界でただ一つのかけがえのない貴重なものであることを決して忘れてはならないのです。
つまり、私たちの周りにある全てのものは、貴重な財産であると同時に、同じ時代、同じ場所に存在する仲間と考えてもいいかもしれません。
そう考えると、すべてのものを愛おしく思えると同時に、モノを大切にする気持ちがより深くなっていくのではないでしょうか?
モノだけではありません。
全ての人に対しても、大切にして、愛さなければならないという気持ちになれるのではないでしょうか?
自分のものか、他人のものかにかかわらず、すべてのものは世界にただ一つのかけがえのないものだということを決して忘れずに、全てを大切にするという気持ちを忘れずにいたいものですね。
SDGsは、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をする際にも、すべての人、モノがかけがえのない貴重な存在なのだという意識を忘れないようにしてください。
貧困や飢餓、人権侵害や環境破壊など、SDGsの目標に掲げられているすべての課題は、モノを大切にしない心、人を大切にしない心から生じている問題ばかりです。
すべての人を愛し、すべてのものを大切に扱う気持ちがあれば、SDGsの目標など、容易に解決してしまうことに気付かされます。
世界に存在する全てのものが、かけがえのない貴重な財産であることを忘れずに、今後も活動を継続していってください。
