相手の本音は、自分に打ち明けたところにではなく、打ち明けられなかったところにある。
by ハリール・ジブラーン
あなたは、相手の言った言葉をそのまま鵜呑みにしてはいませんか?
見出しの言葉は、レバノン出身の詩人で画家でもあるハリール・ジブラーンの言葉です。
人が話す言葉は、全てが本音を話しているわけではなく、むしろ話さなかったところに本音が隠されているのだと述べた深いメッセージですね。
私たちは、周りにいる人と相談したり、報告をしたりなど、人と面と向かって話をすることがあるわけですが、その話している内容が、その人の本音だとは限りません。
つまり、聞いた言葉、話している言葉だけを鵜呑みにしてはいけないということです。
人は誰でも多少なりともプライドや恥じらい、虚栄心を持っていますし、責任感や自尊心も持っています。
つまり、その人の言っていることが、すべて本音とは限らないのです。
例えば、本音では体調不良で休みたいと思っていても、「今日一日ぐらいは大丈夫だ」と本音を隠して我慢してしまうことがあります。
本音を言わないのは、これくらいのことで休んではいけないというプライドや、仕事に対する責任感が影響しているわけですが、それを聞いた相手は、「大丈夫だ」という言葉を鵜呑みにするのではなく、「この人は本当は休みたいはずだ」という気持ちを察して、休ませてあげることが大事だということです。
また、夢や目標に向かって頑張っている人に対し、「あなたには無理だ」と反対する人がいますが、そんな人の本音は、本当に相手が無理だと思っているのではなく、「相手を羨ましく思って悔しいのだ」と察することもできます。
つまり、言葉と感情とは裏腹の場合も多々あるのが現状です。
ただし、本当に信頼できる人、尊敬できる人に対しては本音を打ち明けることはあると思います。
しかし、そうではない関係の場合、意地とプライドから、むしろ本音を打ち明けることは少ないかもしれません。
私たちは言葉でコミュニケーションをとっており、常に本音と建前で話をしているわけですが、相手の言葉が常に本音とは限りません。もちろん、相手が嘘をついているということでもありません。
本音を言いたくない、言えない場合も多いのが社会というものです。
人間関係において、コミュニケーションをとることは必須ですが、常に相手の本当の気持ちを察し、言葉だけを鵜呑みにしないように気をつけたいものですね。
