合理化はゆとりや遊びの空間を消して、むしろ人を遠ざけることになる。
by 手塚治虫
あなたは合理的、効率的なことばかり考えてはいませんか?
タイトルの言葉は、漫画家 手塚治虫氏の言葉です。
合理的、効率的なことばかりでは、ゆとりや遊び心を消してしまい、むしろ人を遠ざけてしまうのだと述べた深いメッセージですね。
私たちが生きているこの社会は、常に合理性、効率性を求められます。
仕事をする上では特に大事な要素であり、私たちはできれば無駄を省き、合理的な仕事、効率的な仕事を求められるわけです。
非合理的なこと、非効率なことは悪であると言われることもあります。
社会において、合理性、効率性を求められることは仕方ないことというよりも、むしろ当然のことなのかもしれませんが、常にそればかり求められてしまうと、私たちは息が詰まってしまいます。
なぜなら、私たち人間にはいろんな感情がありますし、完璧ではないからです。
また人それぞれ、能力も違いますし、得意、不得意もあります。
常に合理的、効率的に行動し、完璧にやり続けることは不可能なのです。
もしも常に合理性、効率性を求められる社会だとすれば、人は一つの失敗も許されず、異なる意見さえも排除されかねません。
ときには「寄り道」したり、「遊び」を取り入れたり、「サボり」をすることで、心にゆとりが生まれ、また頑張ろうという気持ちになれるわけです。
常に完璧を求められ、一つの失敗や遊びさえも許されない社会なんて、息が詰まってしまいますし、居心地が悪い世界になってしまいます。
そんな社会が長続きするはずがなく、人は離れていってしまうでしょう。
こんなことを述べると、合理性、効率性を求めることがまるで悪だと言っているように聞こえるかもしれませんが、決してそうではありません。
むしろ、社会においては合理性、効率性は絶対に必要不可欠なことです。
しかし、社会では完璧とか100%なんてことはありえないのです。
どんな試験でも常に100点満点を目指す必要はありません。70点でも十分合格なのです。
それはどんな社会においても言えることです。
私たちが意識しなければならないのは、合理性、効率性の大切さは認識しつつも、少しの遊びや寄り道などのゆとりも重要だということです。
常に心の片隅にでも置いておいてください。
