自立を邪魔するのは依存ではない、不安定な帰港地だ。
by ジョン・ボウルビィ
あなたは自立した生き方をしていますか?
タイトルの言葉は、イギリスの精神科医 ジョン・ボウルビィ博士の言葉です。
自立を邪魔するものは、誰かに依存することではなく、不安定な帰港地にとどまっていることなのだと述べた深いメッセージですね。
自立と依存は対義語です。
自立とは、「自分自身の力で物事を成し遂げること、他の人に頼らずに行動すること」とされています。
依存とは、「他社に頼って生きていること」を指す言葉です。
つまり、自立と依存は相反する対義語であることは間違いありません。
しかし、私たち人間は、完全に自立することなんて不可能であることも事実としてあります。
なぜなら、人は一人では生きていけないからです。
誰にも頼らず、完全に一人で生きていこうとするのであれば、無人島に一人で生活するほかありません。
一人で食糧を確保し、居住地を確保し、道具を作成するなど、すべての行動を一人でしなければならないからです。
しかし、現代社会においてそんなことは非現実的な世界であり、誰にも頼らずに一人で生きていくなんて無理な話です。
つまり、自立とは誰にも依存しないことではないのです。
しかし、世の中には、完全とは言えないまでも、自立している大人はたくさんいます。
例えば、誰かの意見や批判に惑わされることなく、自分の信念に基づき行動できる人です。
例えば、あなたの周りにいる人たちが、すべてあなたの行動や考えに賛同してくれるわけではありませんし、応援してくれるわけでもありません。
彼らが単に無関心であるならば気にしなくても構いませんが、あなたの行動に反対したり、邪魔をしようとする人もいるかもしれません。
そんな場合でも自分の信念を貫き、そんな場所から離れたり、強く抵抗できる人こそが自立した人と言えるわけです。
あなたを応援してくれる人や好意的な人であれば、そんな人を頼ったり、協力を仰いでもよいのです。
自立した人とは、誰にも依存しない人のことではなく、不安定な状態にとどまっていない人のことを指すからです。
誰にも依存しない生き方なんて、現代社会においては不可能です。
私たちが食糧を調達できるのも、自由に移動できるのも、住む場所や道具を確保できるのも、世の中の人がそれを提供してくれるからにほかなりません。
つまり、私たちは社会に支えられて生きているのです。
あなたにとって自立した生き方とは何ですか?
今一度、考え直してみても良いのではないでしょうか?
