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追い詰められたときの多数決は大変危険。気弱になった集団の多数意見はほぼ誤る。

追い詰められたときの多数決は大変危険です。気弱になった集団の多数意見は往々にして誤る。
by 村山雅美

あなたは、多数派が常に正しいと思い込んではいませんか?

見出しの言葉は、元南極観測隊の隊長で、国立極地研究所所長も務めた村山雅美氏の言葉です。
人間、追い詰められたときの多数決は誤ることが多いと述べた深い言葉ですね。

私たちは人生の中で、追い詰められるような状況に陥ってしまうことは、あまりないかもしれませんが、この先、そんな状況に陥ることはないとは断言できません。
もしも追い詰められるような窮地に見舞われたとき、多数決で物事を決めるのは危険であることは覚えておいたほうが良いと思います。

人間、追い詰められると、冷静さを失い、楽な方を選んでしまう恐れが高いからです。
楽な方が良い方法とは限らず、むしろつらい方法のほうが良い決断の場合が多いのが実情です。
冷静さを失ってしまった人間の集団が、あえてつらい決断を選ぶとは考えづらく、楽な方法を選んでしまう可能性が高くなります。

私たちの社会では、多数決で物事を決めることが多いわけですが、平穏な状況のもとでも多数決で決めたことが常に正しいとは限りません。
ロシアによるウクライナ侵略において、ロシアの国民は、今だにプーチン大統領を高く支持しており、ウクライナへの侵略は間違っていないと信じ込んでいる始末です。

私たちの社会は、多数派が常に正しいものだと信じ込んでしまう傾向が強いのです。
そして反対に、少数派は常に間違っており、少数派をすべて排除してしまおうとする可能性が高いわけです。

私たちが正しい判断をするためには、多数派か少数派かではなく、両方の意見を先入観を持たずに平等に聞く力を持ち、冷静に物事を見極めることが必要だということです。
常に冷静に、そして見極める判断力を持つように心がけましょう。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が発表している世界共通の行動目標です。

SDGsの目標を設定したり、行動指針を決める際にも、多数決で決めることがあるかもしれません。
多数決で決めることがすべてダメだというわけではありませんが、もしも多数決で決める際には、どちらの方法が適切かを冷静に判断できるように、固定観念を持たせないように、情報提供しなければなりません。

また、多数決で決めたことが常に正しいとは限らないことを常に認識し、場合によっては見直しや改善が必要であることも決して忘れてはいけません。

人間とは、過ちを犯す生き物です。
過去の歴史を見れば、火を見るより明らかです。
過ちを犯すからこそ、SDGsという概念ができ、それを改善していこうとする機運が生まれたのです。
常に冷静に判断できる人間として、生きていきたいものですね。

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