縁の下の力持ちになることを厭うな。人のためによかれと願う心を常に持て。
by 前島密
あなたは縁の下の力持ちになれますか?
タイトルの言葉は、江戸時代後期から大正にかけて活躍した政治家 前島密の言葉です。
日本の郵便事業の基礎を作った「郵便の父」としても知られている人物です。
縁の下の力持ちになって、人のために良かれと思うことを常に心がけよと述べた深いメッセージですね。
「縁の下の力持ち」という言葉を聞くと、皆様はどんなことを想像しますか?
「縁の下」ということは、普段は見ることのない暗い場所、目立たない場所にあるけれど、なくてはならないかけがえのない大切な存在ということになります。
建物でいえば、床下の基礎部分がしっかりしていなければ、家は傾いてしまいますから、見えないけれど、とても重要な根幹部であることは間違いありません。
人が人として、「縁の下の力持ち」になれるかというと、なかなか難しいことかもしれません。
なぜなら、人は良いことをしたり、成功したりすると、それを周りに見せたがり、周りの人々から賞賛、評価されることを望むからです。
周りの目を気にしながら良い行いをするとすれば、それは偽善者とも言えるわけで、単なる自己満足、虚栄心の塊だとも言えるわけです。
本当の意味での人格者は、他人の目や評価など気にせず、純粋に世のため人のため社会のために尽くそうという気持ちを持っているはずです。
つまり、誰も見ていなくても、誰にも評価されなくても、人のために尽くすことができる人こそ、本当の意味の社会貢献者、人格者と言えます。
誰も見てくれないからとか、誰も評価してくれないなら行動しないということであれば、単なる虚栄心で行動している人なのです。
私たちにとって大切な心構えは、他人の目を気にすることなく、純粋に世のため人のため社会のために、率先して「縁の下の力持ち」になることなのです。
常に心がけていたいものですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動こそ、「縁の下の力持ち」のような気持ちで、実践していきたいものです。
誰かに評価されたいからという邪(よこしま)な気持ちで活動しているとすれば、それは本当の意味での社会貢献とは言えません。
人が見ていなければ、誠実に行動しないでしょうし、おそらくそんな気持ちでは活動そのものが長続きしないでしょう。
SDGsの活動においても、純粋に世のため人のため社会のための行動という気持ちを忘れずに、率先して「縁の下の力持ち」的な存在になれるよう、努めていきたいものですね。