「目には目を」では、世界中を盲目にするだけだ。
byマハトマ・ガンジー
あなたは、相手に復讐しようと企んではいませんか?
タイトルの言葉は、インド独立の父 マハトマ・ガンジーの言葉です。
復讐することの無意味さと愚かさを述べた深い名言ですね。
「目には目を、歯には歯を」という復讐律と呼ばれる考え方があります。
これは日本のみならず、世界中の人々に知られている言葉です。
語源は、ハンムラビ法典とも言われていますが、旧約聖書にも載っている言葉でもあります。
意味は、「相手に目を害された場合には、同じように相手にも目を害さなければならない。」
つまり、自分が受けた害に対しては、相手にも同じ程度の害を被らせなければならないという意味の言葉です。
自分がやられた以上の過剰な復讐をしてはならないという意味にも取れますが、同じ程度の復讐ならばやってもいいという、いわば復讐することを仕向けるような言葉です。
「やられたらやり返す」という考え方はとても危険です。
自分がひどい目にあったから、相手にも同じ目を合わせようとするのは、過ちを連続して繰り返すということにつながるわけで、負の連鎖がいつまでたっても続くことになり、キリがないのです。
自分がひどい目にあった際には、たとえ相手に憤りを感じたとしても、そこで断ち切らなければ、もっとひどい目に遭うことになりかねません。
相手に復讐するということは、相手の怒りにますます火をつけてしまい、周りの人も巻き込んで、大ごとになる危険性もあります。
負の連鎖は、早く断ち切らなければなりません。
また、人に危害を加えるような人間に復讐するということは、相手と自分が同じ程度の人間ということになってしまいます。
相手と同じ行動をするのではなく、賢明な判断をして行動をするというのも、大人の人間として必要な心構えの一つなのです。
復讐ほど愚かな考え方はありません。
心得ておきましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの目標にはさまざまな課題が網羅されていますが、貧困や飢餓、人権侵害、環境破壊などの人間の考え方、行動の背景には、「復讐心」があるからとも言われています。
人間の心に、「復讐心」というものがなければ、これらの問題を引き起こすことはなかったはずです。
社会に貧富の差が生まれるのは、強者が弱者を酷使するから起きるわけで、そこには必ず復讐心というものが含まれます。
人権侵害も同じく、自分達以外は存在価値として認めないという心から起きるわけであり、やはりそこには復讐心が現れているわけです。
まずは、私たちの心から、復讐心をなくすことから始めてみることが大切なのかもしれませんね。