現実はその根底において、常に簡単な法則に従って動いているのである。達人のみがそれを洞察する。
by 湯川秀樹
あなたは、現実に何が起きるのか、洞察していますか?
見出しの言葉は、日本人で初めてノーベル賞を受賞した物理学者 湯川秀樹博士の言葉です。
現実に起きることは、その根底において、常に簡単な法則に従って動いており、それを予想することができるものだと述べた深いメッセージですね。
この世の中、何が起きるかわからないとか、自分の身に何が起きるか予想できないものだとよく言われます。
自分の将来が不安になったり、社会の変化についていけないなどと嘆いている人も多いかもしれません。
しかし、物理学者の湯川秀樹博士は、「現実はその根底において、常に簡単な法則に則って動いている」と述べており、達人であれば、いや達人でなくともそれを洞察力によって予想できるものなのです。
例えば、水は高い場所から低い場所へと流れていきますし、温度が下がれば凍りますし、上がれば沸騰して気体になってしまいます。
これは誰もが知っている現実に起きる法則です。
現実に起きる現象は、全てがこういった簡単な法則に従って起きているということなのです。
栄養のある食べ物を食べれば健康になれるとか、運動をすれば体力がつくとか、物を引っ張れば動くなど、挙げればキリがありませんが、全てがこういった簡単な法則に従って動いているというわけです。
つまり、自分が何をすればよいのか、何をすれば将来どうなるのかは、ある程度予想できるはずだということです。
自分が希望することは、たいていはそのとおりになるということの証でもあるのです。
予想できるはずなのに、それをしないとすれば、単なる愚か者としか言えません。
世の中は、常に簡単な法則で動いているということを決して忘れないようにしてください。
SDGsは、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動においても、簡単な法則に則って動いているということを認識してください。
世界中で引き起こっている貧困や飢餓、人権侵害や環境破壊などの社会問題は、全てが簡単な法則によって生じているのです。
つまり、社会に悪いことだと知っていながら、それを無視し、自分たちの都合によって動いてきた結果が引き起こしている問題だというわけです。
したがって、SDGsの目標を達成するには、人間にとって社会にとって悪いことを一切せずに、世界中の人々を愛し、正しいこと、良いことばかりをすれば、簡単に解決できる課題ばかりだということです。
しかし、現実にこうした課題が解決できないのは、人類全体が皆、簡単な法則を知っているにも関わらず、それを実践しないからと言えます。
人間とは、何も学ばない愚かな生き物ということですね。
私たちが何をすべきか、どうすれば良い社会になるのか、改めて考え直してみたいものですね。
