少数派であることをユニークさととらえ、自信につなげてください。
by 向井千秋
あなたは、少数派になったとき、どんな気持ちですか?
タイトルの言葉は、日本人初の女性宇宙飛行士として知られる、医師で医学博士の向井千秋氏の言葉です。
もしも自分が少数派になったとき、恥と思うのではなく、自分はユニークさや個性を持っているととらえ、むしろ誇りや自信にしなさいと述べた深いメッセージですね。
この世の中、社会では多数派の意見が採用されます。
少数派の意見は、間違い、誤りだと決めつけられてしまい、無視されてしまうのが現状です。
これは、政治の世界に限った話ではなく、企業や団体、教育機関や地域社会においても同じです。
多数派の考えが正しく、少数派の考えは誤りだと判断され、多数派の考えのとおり、人々は行動を始めるのです。
そうすると、少数派の人々は、自分たちが間違っているのだと断定され、肩身の狭い思いをしてしまうことが多いというわけです。
しかし、よくよく考えてみると、本当に多数派の意見が正しいのだと断定できるのでしょうか?
世界では、戦争やテロが頻発しているわけですが、その国の国民は戦争やテロを支持している人の方が多数派なのが現状です。
また、社会では企業などの不祥事が相次いで発生しているわけですが、こんな不祥事が起きるのも多数派の考え方が浸透し、その行動の結果が現れたのです。
つまり、多数派の意見が常に正しいとは限らないのです。
人々が多数派、少数派に分かれてしまう要因は、声の大きい人、影響力の大きい人の考え方に左右されてしまうからです。
つまり、他人の意見、多数の意見が正しいのだと思い込み、何の疑問も持たないのです。
自分独自の考えを持っておらず、他人の考えや行動に大きく影響を受けてしまう人が多いからこそ、多数派の人々が出てしまうのです。
少数派の人というのは、他人の考えや社会の影響をそれほど受けておらず、自分の考えをしっかりと持った判断力のある人とも言えるのです。
大きな権力を持った人や声の大きい人の考えに惑わされることなく、何が正しくて何が間違っているのかを判断できるからこそ、少数派になってしまったというわけです。
いわば、多数派の人々よりも個性とユニークさを持った、しっかりした人物とも言えるわけです。
もしも自分が少数派の立場になったとき、それはあなた自身がしっかりとした考えを持っている魅力ある人なのかもしれません。
少数派になったことをむしろ誇りに思い、自信を持ってそれを人に伝えられる人になってください。
周りの人のあなたを見る目が変わり、信頼、尊敬される人になれるかもしれませんよ。
