話す前にその言葉を三つの門にくぐらせなさい。それは真実か。それは必要か。そこに思いやりはあるか。
by ジャラール・ウッディーン・ルーミー
あなたは話をする前に、よく考えてから話していますか?
見出しの言葉は、13世紀イスラムの神秘主義者で詩人でもあるジャラール・ウッディーン・ルーミーの言葉です。
私たちが何かを話す場合、それが真実か、必要か、思いやりがあるかを考えてから話すべきだと述べた深いメッセージですね。
私たち人間は、言葉を使ってコミュニケーションをとる生き物であることは言うまでもありません。
そして、何を話すのも自由ですし、何を言われるかもわからないので、ときには人を喜ばせたり、傷つけたりすることも多々あるわけです。
「言霊」という言葉があるように、言葉にはエネルギーがあり、魂があり、人を動かすことができる、とても恐ろしい道具であることを決して忘れてはいけません。
13世紀に活躍した詩人 ルーミーは、話をする前に、その言葉を三つの門にくぐらせてから話すようにしなさいと述べています。
そうすることで、人を傷つけることもなく、正しいコミュニケーションをとることができるというわけです。
ひとつひとつ見ていきましょう。
まずはその言葉が真実かどうかです。
嘘の情報や、真実かどうか不確かな情報を話してはいけません。
真実ではないこと、曖昧な情報は、相手を混乱させるばかりか、あなたへの信頼感がなくなります。
二つ目は必要な言葉かどうかです。
言ってはいけないこと、不必要な情報、相手を傷つけるような言葉を言えば、相手の心は乱れ、混乱してしまいますし、相手を悲しませてしまいます。
三つ目は、その言葉に思いやりがあるかどうかです。
たとえ、真実で相手にとって必要な言葉だったとしても、その言葉に思いやりがなければ、相手を傷つけてしまいます。
たとえ相手にとって不都合なことであっても、できるだけ思いやりのある言葉を用いて、相手を不快にさせるようなトゲのあるような言葉を選んではいけないのです。
話をする際には、真実、必要、思いやりが大切だと述べてきました。
私たちにとって、言葉を話すことは自由であり、自分の思いどおりに話すことができるわけですが、言葉はときに人を傷つけたり、心を動かしたり、喜ばせたり、とても便利な道具であると同時に、危険な刃物でもあることを理解しなければなりません。
言葉を発する前に、相手の気持ちを考え、少し考えてから話すように、心がけてください。
