SDGsは偽善なのか? SDGsに関する誤解と偏見について考察する
その1(コラム)
昨今、社会ではSDGsに関する誤解や偏見のような声が大きくなっているのを感じています。
筆者自身も、活動をしていて、周りの人々から心ない言葉をかけられたり、「そんな活動していて意味あるの?」などと言われることも多々あります。
そこで、今回は、SDGsに関してなぜこのような誤解や偏見が多く見受けられるようになったのかを考察してみたいと思います。
まずは基本的な知識から紹介しますと、SDGsとは、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されていますが、2015年から2030年にかけて、世界におけるありとあるゆる分野の課題を少しずつでも改善していき、未来の地球と人類のために何をすべきかを目標にして、世界中で取り組んでいこうとする国際的な行動目標のことです。
世界中のみんなで、地球と人類の未来のために、良い活動をしていこうとするものなので、反対したり、批判する余地などないように思われますが、世の中にはSDGsを誤解し、SDGsという言葉を聞いただけで顔をしかめる人もいます。
なぜこのようなことになっているのでしょうか?
さまざまな理由が考えられますが、例えば、昨今では太陽光パネルの設置に関する誤った認識が挙げられます。
最近、森林を切り開いて太陽光パネルを設置する動きがあるわけですが、太陽光パネルをSDGsだと誤解している人が多いのが現実です。
SDGsの目標の中には、再生可能エネルギーの普及については謳われていますが、太陽光パネルの設置そのものについて推奨しているわけではありません。
もちろん、太陽光発電は、省エネ対策の一つであり、SDGs関連の政策の一つとも言えるわけですが、自然を破壊してまで太陽光パネルを設置することまで想定しておらず、そのような自然破壊は、むしろ逆行する行為とも言えます。
一部の業者の中には、これもSDGsだと高らかに宣言して強行してしまうケースも見受けられます。
こんなことが繰り返されれば、SDGsを誤解してしまう人がいても、ある意味仕方ないとも思われるのです。
太陽光パネルを自宅の屋根に設置したり、空き地利用など、有効活用してこそSDGsと言えるわけで、環境をむしろ悪化させるような行為や、金儲けの謳い文句としてSDGsを悪用するようなことはあってはならないのです。
〜次回に続く〜