近頃の若い者云々という中年以上の発言は、おおむね青春に対する嫉妬の裏返しの表現である。
by 梅崎春生
あなたは、「近頃の若い者は」などと愚痴を言ってはいませんか?
タイトルの言葉は、小説家の梅崎春生の言葉です。
「近頃の若者は」と中年以上の人はよく口に出しますが、それは若者に対する嫉妬の裏返しだと述べた深いメッセージですね。
中年以上の年齢の人には身に覚えがあると思いますが、若い人たちの言動を見て、「近頃の若いモンは」などと、苦い顔をしながら不平不満を言うことがありますよね。
若者に直接その言葉を伝えるどうかはともかく、同じ年代の人に話したり、自分の心の中で叫んだりすることもあるかもしれません。
このように、「近頃の若い者は」と若者に対して不平不満を思ってしまうのは、若者に対する嫉妬の裏返しだと、小説家の梅崎春生は述べています。
つまり、若者に対して羨ましいと言う気持ちを持っていると言うことです。
自分たちは若者と同じような言動はできないけれど、若者はそれが許される。
それが羨ましいと思ってしまうと言うわけです。
若いからこそ許されること、できることというのは確かにあるもので、中年以降になるとそれができなくなったり、変人扱いされてしまうことはよくあることで、若者を羨ましく思ってしまうのも、ある意味仕方ないのかもしれません。
しかし、年を重ねれば、それだけ経験を積み、人として成長しているはずなので、若者の立場から見れば、尊敬、信頼の対象にもなり得るわけです。
「近頃の若いモンは」などと言われて喜ぶ若者はいません。
それに、あなた自身も若い頃に年長の人から同じようなことを言われたに違いありません。
そして、どんなに時代が変わっても、中年になれば若者を見てそういう気持ちになるものなのです。
梅崎春生も、100年以上前に生まれた人であり、何も変わってはいないのです。
「近頃の若いモンは」などと不満をぶちまけるのではなく、中年は中年らしく、高齢者は高齢者らしく、生きられればいいのです。
不平不満を言ったところでどうしようもないことですし、若者に疎まれるだけで、何も良いことなどありません。
それよりも若者とどう付き合うべきかを考え、共存共栄していければ、より良い社会が築けるはずです。
常に意識しながら、今後も生きていきましょう。