自分の顔が歪んでいるなら鏡に腹を立てるな。
by ロシアのことわざ
あなたは、誰かに本当のことを指摘されたとき、腹を立ててはいませんか?
タイトルの言葉は、ロシアに伝わることわざです。
鏡に写った自分の顔を見て、鏡に腹を立てるのは筋違いで誤った行動ですよね。
だとしたら、誰かが自分のことを指摘したとしても、それは事実なのだから、その相手に腹を立ててはいけないのだという教訓のことわざです。
私たちが誰かとの会話から、自分が気にしていることや触れられたくないことを言われたとき、言った相手に対して怒りを覚えることがありますよね。
「なぜそんなことを言うのか?」と相手を恨んだり、怒りを感じてしまうことがあるわけです。
しかし、それが事実であるならば、相手を恨んだり、腹を立てるのは筋違いだということは覚えておきましょう。
鏡に写った自分の顔を見て、鏡に腹を立てるのはおかしいですよね。
それと同じで、言った相手を恨んだり、怒りを感じるのも筋違いというわけです。
もちろん、言う必要のない失礼なことを言う相手が正しい行動、賢い人だと言っているわけではありません。
しかし、世の中には無神経な人、失礼な人、あまり賢くない人が大勢いることは事実です。
そんな人の言動にいちいち腹を立てていてもきりがないのです。
そんな相手とは、今後の付き合いをやめるとか、できれば近づかないように注意すればよいのです。
私たちの周りにはたくさんの人がいて、それぞれが自分の信念、考えを持って生きています。
賢い人間もいれば、そうではない人もいます。
それに、相手があなたに失礼なことを言ったとしても、あなた自身も相手に失礼なことを言ったから、鏡のように返ってきただけなのかもしれません。
だから、何を言われても、腹に据えかねることを言われたとしても、「確かにそのとおりですね」と余裕で返すくらいの心の冷静さを持つほうが賢明です。
心が沈んでいるとき、怒りでいっぱいのとき、世の中の人全員が敵に見えることがあります。
それは心の中の状態が鏡のように見えるからです。
例えば、長期間、部屋に引きこもっている人は、「世の中に自分を理解してくれる人なんていない」と思い込んでいます。
現実にはそんなことはないにも関わらず、自分の目にはそんなふうに見えてしまうのは、鏡のように見えてしまう自分の視野の問題なのです。
大切なのは、鏡に写って見える景色が全てではないということです。
常に意識しておきたい心構えですね。
