人のお世話にならぬよう、人のお世話をするよう、そしてむくいを求めぬよう。
by 後藤新平
あなたは人のお世話をするように努めていますか?
タイトルの言葉は、明治から昭和初期にかけて活躍した医師で政治家も務めた後藤新平の言葉です。
できれば人の世話をするように努め、そして報いを求めぬようにと述べた深いメッセージですね。
私たちは、人として生きていくために、誰かの世話になったり、迷惑をかけてしまうこともあるわけですが、できれば、他人に迷惑をかけないように生きていきたいものです。
人間は一人では生きていけませんし、誰かの世話になっていることは間違いありませんが、他人に迷惑をかけるような生き方は、できればしない方がいいのは間違いありません。
まずは、自分でできることは他人任せにせず、自分自身で実行するように努め、できるだけ他人の世話にはならないようにしたいものです。
面倒なことを他人に押し付けたり、嫌な仕事を「誰かがやってくれるだろう」と自分がやるべき仕事を放ったらかしにするようなことは厳に慎むべきです。
そして、自分に余裕がある場合には、人のお世話をするように努めてください。
人が困っているときには、手を差し伸べるようにしてください。
自分が困っているときには、誰かの助けが必要なこともあるわけですから、困っているときはお互い様という気持ちを持つことが大切です。
それから、人のお世話をした後には、決して報いを求めてはいけません。
自分が他人を助けてあげたのだから、お礼や見返りがあって当然のような気持ちになってはいけないのです。
矛盾するかもしれませんが、自分が助けてもらったときには、反対にお礼をしようという気持ちを忘れないでください。
報いを求めることは、相手に対して恨みや憎しみの感情をもたらすことにもつながりますし、本当の優しさとは言えないからです。
それに、相手にはその人なりの立場や状況があるわけで、お礼をしたいという心の余裕もないかもしれませんので、見返りなんて求めてはいけないのです。
私たちは、できるだけ人の世話にはならないように努め、余裕があるときには人のお世話をし、その見返りを求めないという気持ちを持ち続けることが大切なんですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動こそ、人のお世話にならないように努め、人のお世話をし、その報いを求めない行動であると言えます。
未来の地球と人類のために、少しでもより良い社会になるように行動しているので、その報いを求める人はいないと思います。
そして、世のため人のために活動を続けていけば、いつか自分に返ってくると同時に、結果として、持続可能な社会という明るい未来が開かれることになるのです。
これからも、誰かのお世話をし続けることで、報いを求めない生き方をしていきたいものですね。