名言集

我々は自己の愛する者または自己の属する社会の満足によりて満足するのである。

我々は自己の満足よりもかえって自己の愛する者または自己の属する社会の満足によりて満足するのである。
by西田幾多郎

あなたはなぜ善い行いをするのですか?

見出しの言葉は、日本の哲学者 西田幾多郎氏の著書「善の研究」の中の一節です。
人は、善い行いを施すことで自己満足するわけですが、なぜ善行は満足するのかを説いた哲学者らしい名言です。

人は善い行いをすると、自分自身も嬉しい気持ちになり、自己満足に浸ることができます。
それはなぜか?
善い行いは、必ずそれを喜んでくれる誰かがいます。それは自分が愛する人の場合もあれば、周りのいる人々、つまり社会の人々の場合もあります。
私たちは、自分の愛する人や社会の人々が喜んでくれているという感覚を感じるから嬉しい気持ちになり、満足するわけです。
もしも、自分の行動が、誰かを傷つけたり、迷惑を掛けるような行動だったとしたら、嬉しい気持ちにはならず、不満やるせない気持ちになるはずです。
たとえそれが善意であったとしてもです。

私たちが満足するかどうかは、相手の気持ち次第ということになります。
人はよく悪い意味で「自己満足」という言葉を使います。
例えば、電車やバスで高齢者に席を譲った人に対し、周りの人が「自己満足だ」などと陰口をたたく人がいます。
しかし、高齢者は座ることができ喜んでいるので、譲った人は満足しているはずです。
周りの人が好き勝手に批判をするのは間違っているのです。
善い行いは、相手を喜ばすことのみならず、自分自身をも満足を得られる行為だということなのです。

SDGsは、2030年に向けて、理想的でより良い世界を創り出すための世界共通の行動目標です。
つまり、SDGsが目指しているのは、よい社会を創り出すための善い行いを積み重ねていくことと言っても過言ではありません。
SDGsの行動実践は、もちろん自分が満足することが目的ではありません。
地球のため、人類のため、世のため人のために行動実践を重ねていくわけですが、目標達成を果たすことができれば、あなた自身もきっと満足できるはずです。
なぜなら、満足とは、愛する人、社会の人々に喜びを与えることで得られるものだからです。

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