「センス」は、「ある」とか「ない」とかいうものではない。それは「磨く」ものなのだ。
by 工藤公康
あなたは、センスを磨いていますか?
タイトルの言葉は、元プロ野球選手で、監督や野球解説者も務めている工藤公康氏の言葉です。
センスとは、あるとかないとかいうものではなく、磨くものだと述べた深いメッセージですね。
私たちはよく、「センス」という言葉を使います。
「あの人はセンスがいい」とか「私にはセンスがない」などとよく言いますよね。
そもそも「センス」とはどういう意味なのでしょう。
「センス」とは、「物事の微妙な感じを悟る心の動き、微妙な感覚」と国語辞書では述べています。
つまり、「センス」というのは、普通の人よりも飛び抜けて能力に差があるということではなく、ほんの微妙な感覚ということになります。
「センス」とは、この「微妙」という言葉がキーワードのようです。
例えば、野球がうまい選手は、生まれつき野球がうまいわけではなく、練習を積み重ねてきたからこそ、身についた能力のはずです。
初めて野球をやってみたときに、うまい人はいるかもしれませんが、それはもともと運動神経がよいわけであり、生まれつき野球の能力が高かったわけではないはずです。
毎日練習を積み重ねていけば、バッティングの仕方やボールのさばき方など、野球の能力が上達するのは当然のことで、「センスが磨かれていく」のは自明の理なのです。
野球などのスポーツに限らず、何をするにもセンスがあるとかないとかを気にするのではなく、やりたいことをやってみるという気構えが大切です。
やってみて好きになり、それを続けていけば、おのずとセンスが磨かれ、上達していくことは間違いないからです。
毎日それをやっている人と、全くやっていない人とでは、能力に差が生じていくのは当たり前のことです。
「センス」があるとかないとかの話ではないのです。
「センス」とは、あるとかないとかいうものではなく、自分で磨いていくものだということを決して忘れないようにしてください。
それは、何と言っても、「微妙な」感覚なのですから、自分で日々磨いていくしかないのです。
「あの人はセンスがいい」というのは、「あの人はセンスを磨いてきた」という意味です。
「センスがある」ではないのです。
一流のスポーツ選手(例えば大谷翔平さんやイチローさん)に向かって、「あなたにはセンスがある」なんて、誰も言わないですよね。
自分でセンスを磨いてきたからこそ、一流のアスリートになれたわけです。
センスという言葉の意味をはき違えないようにしたいものです。