大水の 先に流るる 橡殻(とちがら)も 身を捨ててこそ 浮かぶ瀬もあれ。
by 一休宗純
あなたは、物事に執着しすぎていませんか?
タイトルの言葉は、一休さんでおなじみの室町時代の僧 一休宗純和尚の詠んだ歌です。
この歌の意味は、「大雨で川の水が溢れ出し、何もかもが流されてしまうとき、そんな激しい流れの中でも、栃の実の殻は浮かび上がってクルクルと回っている。殻は、中身を捨てたからこそ大水の中でも浮かべるのだ」ということです。
私たちは、生きていればいろんな出来事が起きますし、つらい目に遭うこともあります。
そんなときは、何が最も大事なものかを判断し、思い切って捨てることも大事だという意味の教訓なのです。
思い切って捨てることによって、最も大切な命を救えることもありますし、もっと楽に生きられることもあるはずです。
捨てることはもったいないという気持ちは、とても共感できますし、人間であれば誰もが理解できる感情ですが、ときには物事に執着せずに、捨てた方が良い場合もあるはずです。
生きていれば、いろんな重荷を背負うこともありますよね。
それらの重荷を捨て去ることは、とても勇気がいることかもしれません。
しかし、自分の身を守るため、または将来のために、それらを捨てた方が良い場合もあるのです。
「命あっての物種」ということわざもあります。
そして、あなたの人生はあなた自身のものです。
命を失ってしまっては、私たちは終わりです。それ以降は何もできなくなってしまうのですから、あまり物事に執着しすぎてしまうと、自分の身を滅ぼすことになりかねないということを常に意識しておきましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が発表している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をする際にも、これまでの習慣や常識を捨てなければならないことが多々あることと思います。
例えば、省エネの問題に関して言えば、電気のつけっぱなしや水の出しっ放しの習慣がある人は、少なからずいます。
それは、「自分一人の行動くらいは大したことないだろう。」という気持ちが心の中にあるからであり、そんな人が多ければ多いほど、エネルギーを無駄に浪費してしまうわけです。
SDGsの概念の一つとして、「無駄なことはやめる」というものがあります。
私たち一人ひとりが、エネルギーを無駄にしないという意識を持ち続ければ、地球温暖化問題も解決への見通しが明るくなるのです。
常に意識しながら、今後も活動を続けていきましょう。