足るを知れば辱められず、止まるを知ればあやうからず。
(たるをしればはずかしめられず、とまるをしればあやうからず)
目標達成したとき、欲張りすぎず、引き際があることをあなたは理解していますか?
このことわざ、古代中国の思想家、老子が詠んだ故事成語です。
意味は、人の欲求や欲望には限りがない。何事も足ることを知り、身の程知らずの余計な欲をかかなければ、たとえ失敗しても恥をかくことはなくなる。
また、ある程度の充足でやめるという際限を知っているならば、周囲の反感を買うこともなくなるということです。
このことわざ、高い目標や志を持ってはいけないという意味では決してありません。
大きな目標に向かって、自分が高いレベルにまで達したとき、それ以上欲をかくのではなく、深入りせずに引き際が大切であるという教訓です。
そうしないと、せっかくの大きな成果や人望が、周りの人々の反感を買うことになる恐れがあるという意味なのです。
ある意味、成功した人の教訓なのです。
努力も出ずに途中であきらめなさいという意味ではありません。
たとえ成功しても、おごりを持ってはいけないという深い意味がある名言なのです。