名言集

二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。一人は泥を見た。一人は星を見た。

二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。一人は泥を見た。一人は星を見た。
byフレデリック・ラングブリッジ「不滅の詩」より

あなたはいつもどんな景色を見ていますか?

タイトルの言葉は、アイルランド出身の作家 フレデリック・ラングブリッジの著書「不滅の詩」の中の一節です。
同じ景色を見ているはずのに、見る視点が異なると感覚も異なってしまうという深い名言ですね。

囚人が牢獄の中で、鉄格子の窓から外を眺めている情景を思い浮かべてください。
牢獄の中なので、限られた小さな窓からしか見ることができません。
そのうちの一人は、泥の風景を見ています。
自分のやってしまったことを悔やみ、これから先は暗い闇のようなつらく苦しい日々が続くことを嘆いている感情が見てとれます。
もう一人は、きれいに瞬く星空を見ています。
自分のやってしまったことを悔やんではいますが、牢獄を出た後の希望と明るい未来を思い描いている感情が見てとれるのです。

二人の囚人は、同じ景色を見ているはずなのですが、見ている視点が全く異なります。
一人は暗い絶望であり、一人は明るい希望です。
このことは、人が逆境にあるとき、大きな失敗をしたときに目を向ける方向の大切さを教えてくれています。
過去に目を向けて後悔し続けるか、それとも未来への可能性に期待するか。
失敗に落胆して悔やみ続けるか、それとも失敗を糧にしてもう一度やり直そうと奮起するか。

これはもちろん囚人に限った話ではありません。
私たちは、人生の中で逆境や困難にあった際に、どこに目を向けるべきか、どんなふうに立ち向かえば良いかを教えてくれるとても素晴らしい名言ですね。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い社会を創り出すための世界共通の行動目標です。
SDGsの目標設定や活動をする際にも、どこに目を向けるのか、どんなふうに立ち向かえば良いかを考えなければなりません。
世界における貧困や人権侵害の実態を見て、「自分一人では何もできない」と考えて何もしないのか、それとも「自分一人の行動から始めていき、徐々にその輪を広げていこう」と考えて、行動を始めるのかでは、全く違います。
私たち一人ひとりの力は確かに大きくはありませんが、一人ひとりの力が結集し、それが広がっていけば、大きな力となり、世界は変わっていきます。

明るい未来と人類の幸福を願い、自分たちのできることを精一杯やっていこうという心構えが、世界を変えていくことを認識し、行動を実践、継続していきましょう。

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