初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を顧みて初めの矢に等閑の心あり
by 吉田兼好「徒然草」より
あなたは、今のその瞬間に集中していますか?
タイトルの言葉は、吉田兼好の随筆「徒然草」の中の一節です。
意味は、「弓の初心者は、矢を射るとき、二本の矢を持ってはならない。なぜなら、後の矢のことを頼りにし、初めの矢を射るときにいい加減な気持ちになってしまうからだ」という教訓です。
私たちが何かに取り組んでいるとき、「たとえ失敗しても次がある」と思ってしまうと、最初の行動をおろそかにして、いい加減な気持ちになってしまうことがあります。
これは、自分自身では気が付かなくても、「次がある」という気持ちがあると、油断したり、集中力を欠いてしまう恐れがあるのです。
今の一瞬一瞬に集中し「もう次はないんだ」という気持ちで、一転集中して取り組む姿勢が大切なのです。
「一応」だとか「念のために」などと保険をかけるような気持ちは、心に甘えが出てしまい、全てを失敗してしまう可能性だってあるのです。
「次はない」という気持ちで、その一瞬に全てをかける、集中して取り組むという姿勢を決して忘れないように行動しましょう。