あれがダメ、これがダメと言っていたら、一生経ってもまともなことはできない。
by 小野二郎
あなたは、あれがダメ、これがダメと、ダメ出しばかりしていませんか?
タイトルの言葉は、寿司職人で「すきばやし次郎」の創業者の小野二郎氏の言葉です。
あれがダメとか、これがダメなどと、否定ばかりしていたら、一生かかってもまともなことはできないと述べた深いメッセージですね。
私たちは人生の中で、完璧を求めてしまうことがしばしばあります。
その人の職業が、例えば職人とか専門職であれば、なおさら自分の仕事に誇りを持ち、完璧を求めて仕事に精進することと思います。
しかし、「この仕事は完璧にできた」と思うことは、なかなかないかもしれません。
「ここをこうすればよかった」とか「もっとじっくりと時間をかけてやれば、もっとうまくできたのに」などと、仕事が完成したあとに、あれもダメ、これもダメなどと後悔してしまうことがあるのかもしれません。
しかし、仕事とはそういうものであり、常に完璧にできるなんてことはありえません。
「完璧にできた」と思うよりも、「あれもダメ、これもダメ」と思う方が、「もっとうまくなりたい」とか「もっと技術を磨こう」という向上心が湧いてきて、その人にとっては良いことかもしれません。
「完璧にできた」と思ってしまえば、その人はもうそれ以上、向上心を持つことはなく、努力を続けることがないかもしれませんからね。
小野二郎氏は、「あれもダメ、これもダメ」と言っていたら、まともなことはできないと否定的な言葉を述べていますが、完璧にできたと思い込む方が良いと言っているわけではありません。
自分の仕事に誇りを持ち続け、ある程度うまくできたなら、納得する気持ちを持つことが大事だということを述べているのです。
完璧を求めすぎて、自分の仕事を否定し続けていると、モチベーションが下がって、良い仕事を継続することができなくなる恐れもあるので、注意しましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動においても、自分の行動に対して、「あれもダメ、これもダメ」と否定するのはやめましょう。
SDGsでは、高い目標を掲げて行動することが多いと思いますが、失敗したり、思いどおりに事が運ばないことが多々あることと思います。
そのたびに、「あれもダメ、これもダメ」などと、自分の活動を否定していたのでは、活動そのものを否定することにもなりかねず、すべてを諦めてしまうことになってしまいます。
SDGsは、行動を継続することが大事なのであって、全ての目標を完璧に達成することを目的にしているわけではないのです。
自分のできることを精一杯やれれば、それで十分なのです。
完璧を求めるのではなく、「これで十分だ」と思えるような地道な活動を今後も続けていってください。