正論では革命は起こせない。革命を起こすものは僻論(へきろん)である。
by西郷隆盛
あなたは正論ばかりを信じていませんか?
タイトルの言葉は、幕末の武士 西郷隆盛の名言です。
正論では世の中を変えることはできないと述べた深い名言ですね。
タイトルの中の僻論(へきろん)とは、偏った議論、道理に合わない、筋が通らない論理のことであり、正論の言わば対義語です。
革命を起こす、つまり世の中を変えようと思ったら、正論ばかりを振りかざしていても何も変わらないのです。
世の中を変えようと思ったら、筋が通らないような、道理に合わないようなことを思いつき、それを実行することが大切なのです。
例えば、西郷隆盛が生きていた100年以上前は乗り物がありませんでした。
遠くへ出かけようと思ったら、何日もかけて歩いていくことしかできず、現代のように新幹線や飛行機に乗って数時間で目的地に着くことなどできなかったわけです。
つまり、かつては「歩いていくしかない」というのが正論だったわけです。
「速くて便利な乗り物があったらいいのになあ」というのは僻論であり、変わり者の言う言葉だということです。
この変わり者が偉大な発明家となって、高速で行くことができる便利な乗り物を開発してくれたわけですよね。
正論では世の中を変えることはできないことは理解できたでしょうか?
しかし、これは何も偉大な発明家に限った話ではないのです。
私たち一人ひとりにも可能な話なのです。それは以下で説明します。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い社会を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの17の目標は、世の中の現状である常識・正論を打破し、持続可能な社会を創るために、未来を変えていこうとする目標です。
SDGsの目標は、僻論と読んでもよいのかもしれませんね。
なぜなら、今の世界情勢を見ていると、貧困や飢餓があっても誰も不思議には思っていませんし、人権侵害だって世界各地で起きています。
自然破壊やエネルギーの浪費、戦争やテロも各地で起きているのが現状です。
つまり、貧困も飢餓も人権侵害も自然破壊もエネルギー浪費も戦争もテロも、それが世界の常識、正論になっているのです。
そんな社会を変えて、世の中も良くしていこうとするのがSDGsの活動なので、僻論と読んでもよいのかもしれません。
そして、それは私たち一人ひとりにも実行できることなのです。
正論が常に正しいとは限りませんし、僻論が悪とは限りません。
むしろ僻論が世の中を変えていくのです。
心構えとして常に意識しておきたいものです。