優しさほど強いものはなく、本当の強さほど優しいものはない。
by フランシスコ・サレジオ
あなたは、優しい人間ですか?
タイトルの言葉は、16世紀から17世紀にかけて活躍したカトリック教会の聖人 フランスシスコ・サレジオの言葉です。
強い人こそ本当の意味で優しい人なのだと述べた深いメッセージですね。
あなたは、「強い人とはどんな人か?」と問われれば、何と答えますか?
強い人のイメージといえば、体が大きくて力持ちで、ケンカが強い人をイメージする人が多いかもしれません。
しかし、カトリック教会の聖人 フランシスコ・サレジオは、優しさこそが強さだと述べています。
優しさと強さは、相反する正反対の概念ではないかと思われるかもしれませんが、優しさこそ本当の意味での強さの現れなのです。
例えば、腹を立てるとすぐに暴力を振るったり、怒りを爆発させる人がいるわけですが、こんな人が強い人かと問われれば、決してそうではありません。
むしろ暴力的な人こそ、弱い人だと断言できます。
なぜなら、すぐに腹を立ててそれを行動に起こしてしまう人は、自分の心さえもコントロールできず、人やモノに怒りをぶつけてしまうわけで、自分の心、行動さえも抑えることができないからです。
本当に強い人は、怒りをぶつけたり、暴力を振るったりしないのです。
本当の強さとは、何が起こったとしても常に冷静な気持ちを保持し、何をするべきかを瞬時に判断し、行動できる人のことを指します。
もしも喧嘩をすれば、相手に対しても怒りや恨みを抱かせることにつながってしまうので、自分にとっても決して良くないのです。
しかし、相手に優しくすれば、相手から恨みを買うことはありませんし、反対に相手から信頼、尊敬される可能性も高くなります。
誰かに優しくしたとしても、一時的に反感を買ってしまったり、心を閉ざされてしまうこともあるかもしれませんが、優しい人に対して「酷い目に合わせてやろう」と考える人はいません。
また、たとえ理不尽なことをされても、憤慨することなくそれを許せる人は、心に余裕がある証とも言えるのです。
つまり、優しさは強さの現れなのです。
「短気は損気」と言う言葉がありますが、短気な人は、周りからも信頼されることは少なく、損をすることが多いと思われます。
「情けは人の為ならず」ということわざがありますが、優しさはいつか自分に返ってきます。
幸福に生きるためには、優しさこそが最強なのです。