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ニガリで豆腐はとうふになり、身にいただく世の苦汁で人はひとになる。

ニガリで豆腐はとうふになり、身にいただく世の苦汁で人はひとになる。
by 榎本栄一

あなたは、世の苦渋を味わっていますか?

タイトルの言葉は、仏教詩人 榎本栄一氏の言葉です。
人は、世の苦渋を味わってこそ人になれると述べた深い名言ですね。

皆様は「ニガリ」をご存じですか?
ニガリは、豆腐を製造するのに欠かせない材料ですが、その詳細を知っている人は少ないかもしれませんね。
海水を煮詰めて塩を抽出する際に、塩を取り除いたドロドロとした液体を「ニガリ」といいます。
この液体には、塩化マグネシウムや硫酸マグネシウム、塩化カリウムなどのミネラルたっぷりの栄養成分が内包されており、塩辛さではなく、苦味たっぷりのドロドロの液体なのです。

この「ニガリ」を大豆とあわせて作るのが豆腐であり、豆腐を製造するには欠かせない材料となるのです。

仏教詩人の榎本栄一は、この苦味たっぷりの「ニガリ」を「世の苦汁」に例えて、人生の教訓としての名言を残しています。
豆腐を作るには、苦味たっぷりのニガリが必須なのと同じように、人が人として生きるには、「世の苦汁」が必須であると述べています。
「世の苦汁」、つまりは、失敗や挫折、事故や災害など、自分にとって不都合な出来事や起きてほしくないことを指します。

自分にとって楽しいことや都合の良いことばかりが起きれば、どんなにか幸せだろうと人は考えがちですが、もしも自分にとって不都合なことがまったく起きなかったとしたら、人はどうなってしまうでしょうか?

人は何も学習しなくなり、もっと成長しようとする向上心さえも失ってしまうはずです。
世の苦汁を味わうからこそ、人はそれをどう乗り越えればよいのか、そこから何かを学び、何をすべきかを考え、成長、向上していけるのです。
つまり、「世の苦汁」は、豆腐のニガリと同じ、人が人として生きるには欠かせない必須なものなのです。
苦汁を味わったときこそ、この言葉を思い出して、大きく前を向いてエネルギーに変えていってください。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。

SDGsの活動をする際にも、「世の苦汁」を味わうことが多々あることが想定できます。
未来の地球と人類のための困難な課題を改善していこうとする目標なので、一朝一夕に果たせることではありませんし、思い通りにならないもどかしさや苦労を味わうことも多いはずです。

しかし、そんな苦汁を味わうことなど、当然のこととして受け止め、前を向いて活動を継続してください。
むしろ、苦汁を楽しむくらいの気持ちで活動できれば、最高に幸福ですね。

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