人間生活には無駄なものがたくさんあるが、その無駄なもののために情緒が生まれ、潤いができ、人の心が和むものがある。
by 遠藤周作
あなたは自分の人生を楽しんでいますか?
見出しの言葉は、小説家 遠藤周作氏の言葉です。
私たちの人生、必要なことばかりではなく、無駄なものや行動がたくさんあるわけですが、それが人生に潤いを与えてくれるのだと述べた深いメッセージですね。
私たち人は、世のため人のため社会のために一生懸命に生きていますが、ときには、無駄に時間を使ってしまったとか、無意味な行動をしてしまったと思うことが多々ありますよね。
例えば、長時間眠ってしまったとか、ゲームで遊んでしまったとか、友人とのおしゃべりに花が咲いてしまったなど、一見すると、時間を無駄にしてしまったと思えることをやってしまうことがあります。
そんなとき、後悔したり、反省してしまう人もいることと思いますが、その無駄な時間はきっと充実した時間だったとも言えるはずです。
睡眠にしても、ゲームにしても、おしゃべりにしても、それに没頭している時間はとても豊かで楽しく、心が穏やかな状態であったに違いありません。
無駄に時間を費やしているように感じたとしても、心が穏やかな状態で時間を過ごすことは、人間にとっては必要な時間でもあるのです。
常に緊張していて、心が張り詰めている状態を長時間続けることは、かえって心身にはよくありません。
わかりやすく例えれば、高速道路を長時間に渡って運転し続ければ、疲れが徐々に溜まっていき、集中力が切れてしまい、かえって事故の危険性が増してしまうわけで、適度な休憩が必要になります。
それは人生においても同じであり、人間は常に緊張した状態、集中力を長期にわたって維持することは困難なのです。
無駄だと思えるようなこと、行動をしてみるのもときには必要なのです。
それがあなたの人生そのものを、きっと豊かで穏やかにしてくれるでしょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をしている際にも、「これは無駄なことじゃないか?」と思うような行動があるかもしれません。
目標達成に向けて、まっしぐらに取り組むことも必要なことですが、無駄かもしれないと思う行動をとることも、特に問題はないはずです。
あまりにも張り切りすぎてしまって、心身に支障をきたすようなことになっては、返って大変なことになります。
自分のペースで、地道にゆっくりと自分のやれることをやれば良いのです。
無駄だと思えることも、実は無駄ではなく、心を豊かにしてくれることもたくさんあるのです。
ときには一生懸命に、ときには無駄だと思える時間も過ごしながら、今後も活動を続けていきましょう。