友人のポケットに穴が開いている時は、お金をあげても何の助けにもならない。
by ダグラス・ハード
あなたは、どんな親切をしていますか?
タイトルの言葉は、イギリスの政治家 ダグラス・ハードの言葉です。
相手のポケットに穴が開いた状態でお金をあげても、何の助けにもならないのだと、親切、支援のあり方について皮肉を込めて述べた深いメッセージですね。
私たち人は、誰かが困っていたり、つらい状態のときに、親切にしてあげようとか、助けてあげようと思うことがありますよね。
親切にしてあげようとか、助けてあげたいという気持ちはとても尊いことですが、それが本当の意味で相手のためになることなのか、相手を喜ばせることにつながるのか、少し考えた方がいいかもしれません。
友人のポケットに穴が開いているのを本人が気付いておらず、あなたがそれを分かっていながら、お金を渡したとしても、そのお金はこぼれ落ちてしまいます。
友人のためにならないばかりか、お金が無駄になり、それを拾った人を喜ばせれるだけだとすれば、あなたは友人にお金をあげようとは思わないはずです。
そんなときには、友人に適切なアドバイスをしたり、他に何をしてあげられるのかを考えて行動するべきなのです。
私たちは、ただ単に親切や手助けをすればいいというわけではないのです。
もちろん、親切や手助けをしようという気持ちは、とても尊いことであり、優しさや愛がある人に違いありません。
しかし、親切や手助けというのは、本当に相手のためになることや、相手に喜んでもらえるような行動をするべきであり、それを深く考えてみる必要があるということです。
「小さな親切、大きなお世話」という言葉もあり、相手にとって迷惑や不快に思われるような行動もあるのが実情です。
それに、相手のためにならないような無駄な親切、おせっかいということもあり得ます。
そのことをよく考えて、相手のために何をするべきかを考え、行動したいものですね。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。
SDGsの活動は、世のため人のため社会のための活動であり、誰かを喜ばせること、誰かの役に立つような行動とも言えます。
しかし、自分たちが良かれと思って実践した行動が、相手に不快な思いをさせてしまったり、無駄な行動になってしまうこともあり得ます。
親切や手助けをしようとする心に悪意などあるはずもなく、善意そのものであるにもかかわらず、相手を傷つけてしまったり、無駄な行動だとすれば、それはとても虚しいことです。
親切や手助けをする前に、本当に相手のためになることか、相手が喜んでくれることなのかを考えて、行動したいものですね。