逆境のとき身の回りのものすべてが良薬となり節操も行動も知らぬまに磨かれていく

逆境にあるときは、身の回りのものすべてが良薬となり、節操も行動も、知らぬまに磨かれていく。
ｂｙ洪応明　「菜根譚」より

あなたは逆境のとき、どのような行動をしますか？

見出しの言葉は、明（中国）の時代、洪応明の随筆集「菜根譚」の中の一節です。

人間は、平常時には皆が冷静に行動でき、心穏やかに過ごすことができますが、災害や事故などの逆境のときに、本来の姿が見えてくると言われています。
逆境のときでも、いかに冷静に行動できるかが大切なのです。

災害や事故などに見舞われたとき、私たちはパニック状態になり、悲しみに打ちひしがれたり、怒りをぶつけたりしたくなるものです。
人によっては周りの人やモノを傷つけたり、反対に閉じこもってしまう人もいます。
しかしそういうときこそ、冷静になって自分がなすべきことをよく考え、慎重に行動しなければならないのです。
怒りをあらわにしたり、悲しみにふさぎ込んでいても何の解決にもならないのです。
冷静な行動力こそ、解決への糸口になるのです。

逆境の際の考え方や行動が、その人の人間としても信頼性、尊さであることを、いつも心に留めておきたいものです。