平凡な日々の業務に精励するということこそ、最も高尚な精神生活かもしれない。

平凡な日々の業務に精励するということこそ、最も高尚な精神生活かもしれない。
太宰治 著「トカトントン」より

あなたは、毎日どんな仕事をし、どんな生活を送っていますか？

タイトルの言葉は、太宰治の短編小説「トカトントン」の中の一節です。
平凡だと思われる仕事や日々こそ、とても高尚なものだと述べた深い名言ですね。

あなたは毎日、どんな生活を送っているでしょうか？
毎朝、同じ時間に起きて朝食を摂り、同じ時間に家を出て職場に向かう。
職場では毎日同じ人々と一緒に、同じような業務をこなしているという人が多いことと思います。
こんな生活をしていることに対し、つまらなさや虚しさを覚えている人もいるかもしれませんが、太宰は著書の中で、「平凡な日々の業務に精励することこそ高尚だ」と断言しています。

毎日同じような業務をしていると、身体的にも精神的にも慣れてきて、飽きが来るということはあるかもしれません。
それに、同じようなリズムで生活しているので、刺激的な感情を抱くことも少ないかもしれません。

しかし、毎日同じことを続けているということは、必ずあなたの能力は向上しています。
たとえ同じように感じているとしても、確実に能力はアップしているのです。
毎日少しずつ向上しているので、自分では気付かないだけです。

それに「継続は力なり」ということわざが示すように、一つの物事を継続することはとても尊く、誇りに思うべきことなのです。
世の中には、数十年も同じ仕事を続けている人がたくさんいるわけですが、皆様それぞれ、その道のプロフェッショナルです。
プロフェッショナルとしての自覚と誇りを持って、これからも自分の仕事に精励していただきたいと思います。

SDGsは、２０３０年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すための世界共通の行動目標です。
SDGsの活動は、一人ひとりの職業や得意分野をもとに目標を設定し、行動を実践していくわけです。
苦手なことや、未経験のことをあえてやる必要はないのです。
新たな挑戦をするという気持ちは大切ですが、それは今の自分に見合った活動をするということであり、できないことややりたくないことを無理やり実践することではないのです。

皆様のそれぞれの得意分野で、その力をいかんなく発揮して、持続可能な社会の実現に向けて、積極的に活動を続けていきましょう。