平社員より部長、社長のほうが偉いという権威主義と、少数の役員が情報を独占する秘密主義が会社をダメにする。
by 丸田芳郎
あなたの会社は、縦割り社会ですか?
見出しの言葉は、京都大学工学博士で花王の社長を務めた実業家でもある丸田芳郎氏の言葉です。
権威主義と秘密主義が会社をダメにすると述べた深いメッセージですね。
人間は、社会の中で、どこかの組織に属しながら生きています。
仕事をする際には、会社にしても行政機関にしても、組織というものが形成されており、どの社会においても、ピラミッド型の組織編成がなされていることと思います。
例えば、会社内においては、平社員の上には係長、課長、部長などのポストの立場の人がおり、一番トップには社長がいますよね。
組織内における立場の違いは、もちろんあるわけですが、上の立場の人間が下の立場の人間よりも偉いということは決してありません。
例えば、平社員よりも部長の方が偉いということはないのです。
社長には社長としての役割があり、平社員には平社員としての役割があるだけであり、自分は上の立場だから偉いんだと思うのは勘違いと言わざるを得ません。
世の中には、自分は上の立場だからと、偉そうにふんぞり返っている人が多数存在することはとても残念な実情ではありますが、そのような会社が良い会社なはずがありませんよね。
昨今、数多くの不正行為が明らかになっている某中古車販売店を見れば、火を見るより明らかですよね。
一部の役員が全てを決定し、下の立場の人間に全て従わせようとするから、あのような不正行為が乱発したのです。
立場が下の人間は、上の人間の言うことに従っていれば良いという風潮は、組織をダメにし、やがて衰退していきます。
もっと言えば、現場をよく知っている人たちの方が、ビルの一室に閉じこもっている管理職よりも、世の中の流れや、社会が何を求めているのかを肌で感じているはずです。
トップ一人の人間や、少数の役員だけで情報を秘密裏にして、何でも決めてしまうような組織も、ダメな組織と言えるでしょう。
現場の声も聞かずに、独断で全てを決めてしまうような組織は。いずれは衰退していくのは間違いありません。
優秀な人であれば、そのような組織から離れていく可能性があり、組織にはイエスマンばかりが残るという危険性もあります。
あなたの所属している組織は、健全な組織ですか?
上の立場の人間が偉そうにふんぞり返っているような組織や、一部の役員だけで重要課題を決めてしまうような組織、絶対的服従の強いような組織は、決して健全な組織とは言えません。
もしも、あなたがそのような組織の一員であれば、一刻も早く離れたほうがあなたの身のためかもしれませんよ。