人間の悲劇とは、自身の完全さを思い浮かべることは可能だが、それを達成することは不可能なことである。
by ラインホルド・ニーバー
あなたは自分の理想の姿を思い浮かべることがありますか?
見出しの言葉は、アメリカの自由主義神学者として活躍したラインホルド・ニーバーの言葉です。
私たち人間は、自分自身の完璧な姿、理想の姿を思い浮かべることはできますが、それを達成することは不可能であると述べた深いメッセージですね。
私たちは、自分の将来の姿、未来の夢を想像したり、思い浮かべることがありますよね。
「こうなったらいいなあ」という自分の将来の姿を想像することがありますし、夢や目標に向かって一生懸命に努力している人も多いことと思います。
偉大な功績を残した人や、自分の夢が叶った人、成功者と呼べるような人生を歩んでいる人も、世の中にはたくさんいるわけですが、その人たちが自分自身、完璧な自分だと思っているかと問われれば、決してそうではありません。
もちろん、自分が成功できたことを誇りに思ったり、周りの人々への感謝の気持ちを持っていることはあると思いますが、完璧な自分だとは思っていないはずなのです。
「もっとこうなりたい」とか「こうすればよかった」という自分自身の後悔の気持ちや理想の姿というものを持っているのです。
つまり、人間はどんなに偉大な功績を残した人であっても、自分自身が完璧だと思えるような人間にはなれないということです。
したがって、人間は完璧に満足するという生き方はできませんし、欲望や理想をなくすることもできないというわけです。
偉大なスポーツ選手や芸術家であっても、「もっと上を目指したい」という気持ちは、死ぬまでつきまとうことになります。
偉大な研究者や経営者であっても、「次はこんなことを目指したい」という気持ちがなくなることはありません。
つまり、完璧な自分自身の姿を思い浮かべることができても、そうなることは不可能だと言えるのです。
もしもあなたが、今の自分に不満を持ち、「もっとこうしたい」という欲望がつきないのであれば、それはとても健康的で正常な姿ということに気付きましょう。
反対に、「自分はもうこれで充分だ」と現状に満足しているとすれば、それこそ問題です。
自分の人生をあきらめてしまったことになり、ふてくされている姿だということになるからです。
常に完璧な自分自身を思い浮かべ、そうなれない自分自身にもどかしい気持ちになっているのであれば、あなたはとても正常で理想的な生き方をしていると言えます。
自信を持って、これからも理想の自分を追求していってください。
