物言えば唇寒し秋の風
(ものいえばくちびるさむしあきのかぜ)
by松尾芭蕉
あなたは、余計な一言を言っていませんか?
タイトルの句は、皆様御存知の松尾芭蕉の句です。
この句の意味することは、「他人の短所や悪口を言った後は、後味が悪く、秋の風のように寂しい気持ちがする」ということです。
つまり、何事につけても、余計なことを言うと災いを招くことになるという教訓です。
どんなに口が達者で、立て板に水のごとく、流れるようにおしゃべりが上手であったとしても、最後に余計な一言を言ったばかりに、聞いている相手の気分を害してしまうことはよくある光景です。
自分が何をしゃべるかは、すべて自分次第です。
その人しか決められず、誰かがそれを止めることはできないわけです。
しゃべっている途中で、誰かが止められればよいのですが、言ってしまった後は、それこそ後の祭りです。
自分が何を話すのかは、自分でコントロールしなければなりません。
そして、話す前に「こんな事を言ったら、相手はどう思うだろうか」と相手の立場に立って、考えなければなりません。
言ってしまった後は、相手がそれを受け取ってしまい、もう取り返しがつかないのです。
私たちの口から出てくる言葉が、私たちの人間性そのものとも言えます。心得ておきましょう。
SDGsは、2030年に向けて、理想的でより良い世界を創り出すための世界共通の行動目標です。
SDGsは、地球や人類の未来のための行動実践ですが、それを批判的にとらえたり、懐疑的に考えている人も少なからずいます。
その人たちには、その人なりの考え方や感情があることとは思いますが、私たちは私たちの信念に基づいて行動を実践すればよいのです。
その人たちを批判したり、反論したりする必要はまったくないのです。
それこそが、余計な一言です。
他人の気持ちは、簡単には変えることはできません。
批判や反論をしたところで、相手の怒りを買うだけで、何も変わらないのです。
それよりも、私たちは、自分たちの目標に向かって、一心不乱に行動を継続していくことが大切なのです。