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愛と同じく憎しみもまた、その信者たちを信じやすくするのである。

愛と同じく憎しみもまた、その信者たちを信じやすくするのである。
by ジャン=ジャック・ルソー

あなたは誰かに対して憎しみの感情を持っていませんか?

タイトルの言葉は、フランスの哲学者 ジャン=ジャック・ルソーの言葉です。
愛と同じように、憎しみという感情も人を信じやすくすると述べた深い名言ですね。

私たちが幸福に平穏に生きていけるのは、愛があるからですよね。
愛とは、人を思いやる気持ち、優しい気持ち、幸福にしてあげたいという気持ちがあふれている状況を表す言葉ですが、愛があるからこそ、人は人を信じ、お互いに協力し合ったり、励まし合ったりできるのです。

しかし、人を信じたり、協力し合ったりするのは、残念なことに愛だけではありません。
愛とは真反対の「憎しみ」もまた、愛と同じように、人と人を結びつけ、信じ合う深い関係を築くきっかけになることが多々あるのです。

例えば、世界中で、民族間、宗教間などの対立による憎しみが横行しています。
世界中で頻発している戦争やテロは、例外なく憎しみによる対立が原因です。
同じ民族や宗教の人々が団結し、異なる民族や宗教を排除しようと、殺し合いをしているわけです。
同じ民族や宗教の人とは深く信じ合い、深い絆で結ばれているわけですが、それ以外の人には憎しみの感情で、傷つけても構わないという感情を持っているなんて、誰が考えても無意味で愚かな行動ですよね。
それが、世界中でまかり通っているのですから、本当に嘆かわしいことです。

愛だけではなく、憎しみもまた人々を結びつけ、信じさせてしまうことを常に心得ておきましょう。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの目標の中にも、人間の「憎しみ」に起因する課題が多く掲げられています。
目標10「人や国の不平等をなくそう」や目標16「平和と公正をすべての人に」が代表的なものですが、目標1の「貧困をなくそう」や目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」も人間の憎しみを引き起こす原因となります。

この世界が平等で公正な社会ではないことは周知の事実であり、人間全て一律に平等にすることはありえないわけですが、だからといって、人権侵害や迫害を見て見ぬふりをすることはできません。
理不尽で不合理に、何の責任も理由もなく、苦しめられる人間が多数存在する社会が、良い社会のはずがないのです。

私たちが幸福に生きていくためには、人間の中に潜む「憎しみ」という感情を少しでも減らしていく努力をすることなのかもしれませんね。

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