もしあなたが、たえず自分を他人と比べていたら、あなたにとってはもちろん、周りの人たちにとっても、人生はどんなにつらいものになることでしょう。
by ローター・J・ザイヴァート
あなたは自分と他人とを比べてはいませんか?
見出しの言葉は、ドイツの作家で時間管理やメンタルカウンセラーとしても活躍しているローター・J・ザイヴァードの言葉です。
自分と他人とを比べるような生き方をすれば、自分だけではなく、周りの人もつらい思いをするのだと述べた深いメッセージですね。
私たちは人生の中で、無意識のうちに自分と他人とを比べてしまうことがありますよね。
「あの人は自分よりも能力が高い」とか「あの人は自分よりも良い生活をしている」などと思い、他人のことをうらやましく思ってしまうことがよくあります。
反対に、「あんな人にはなりたくない」とか「あの人はひどい人だ」などと思い、自分が優越感に浸ってしまうこともあるかもしれません。
いずれにしても、無意識に自分と他人とを比べてしまい、勝手に落ち込んだり、優越感を覚えたりすることがあるわけです。
しかし、自分と他人とを比べることが、いかに無意味なことであるかということは覚えておいた方がいいでしょう。
なぜなら、私たち人間は、それぞれ考え方や生き方が違いますし、立場や事情も異なっており、それぞれの人が抱える問題などを知る由がないからです。
いつもキラキラと輝いていて幸せそうに見える人が、実は大きな病気を抱えている可能性や家族に問題がある可能性だってありますし、不幸そうに見える人も、健康で家庭円満の生活をしていて、とても幸せに暮らしている場合もあります。
つまり、その人が幸せかどうかなんて本人しか知りえないことなのです。
そして、私たちは当然のことながら相手の事情や生活をすべて知っているわけではないのです。
それなのに、自分が他人を見て勝手にうらやましがったり、優越感を感じるなんて全くのナンセンスです。
他人をうらやましがるということは、自分を卑下し、落ち込んでしまうことにもつながりますし、優越感を覚えるということは、相手を見下し、傷つけることにつながります。
したがって、他人と自分とを比べるという感情は、自分もしくは相手の人生をつらいものにしてしまうということです。
自分には自分の人生があり、他人には他人の人生があります。
それぞれが自分の考え方、価値観で生きていければよいのであって、何か一つのことを比べてどちらが上だとか思う気持ちなんて全くの無意味だということは覚えておきましょう。