じっくり時間をかけた者には平安が訪れ、急いだ者には後悔が訪れる。
by アラブのことわざ
あなたは、急いで物事を進めていませんか?
タイトルの言葉は、アラブ地方に伝わることわざです。
じっくりと時間をかけた者には平安が訪れると述べた深いメッセージですね。
私たちは、物事に取り組むとき、急いでやることが多いですよね。
仕事においても、日常生活においても、早く終えることが良いことだと思い込み、なるべく早く終わらせようと急いで物事に取り組むということが多いように思います。
物事を早く終えることが良いことだと思ってしまうのは、人間の性(さが)として仕方ありません。
相手が待っているとすれば、なおさらです。
しかし、よくよく考えてみると、早ければ早いほど良いというわけではないはずです。
じっくりと時間をかけて、丁寧な仕事をしてもらったほうがありがたい場合も多いのです。
急いで仕事をして、早く終えたにも関わらず、その成果があまり良い出来ではなかったとしたら、本末転倒です。
相手にとっては、「もっと丁寧な仕事をしてもらいたかった」と思うはずですよね。
自分も、「もっと時間をかけて丁寧な仕事をすればよかった」と後悔するはずです。
いつもより急いでやるということは、冷静な気持ちではない状態で仕事をしているということであり、良い仕事ができるはずがないのです。
相手の立場から考えても、早い仕事よりも、完璧な仕事、丁寧な仕事を望んでいるはずです。
早ければ早いほどいいなんて考え方は捨てたほうがよいのです。
じっくりと時間をかけて丁寧な仕事をすれば、心にも余裕ができ、満足いく仕事ができる可能性が高いはずです。
急いでやったばかりに、良い成果が上げられず、後悔するくらいなら、相手を待たせてでも、じっくりと時間をかけて丁寧な仕事をしたほうが、相手も喜ぶはずです。
いつの時代も、早さよりも正確さ、丁寧さを求められるのです。
心構えとして忘れないようにしましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が発表している世界共通の行動目標です。
SDGsの目標達成年は2030年なので、急いで慌てて活動する必要はないのですが、例えば、年次計画や月次計画を立てている場合には、急いで行動してしまうことがあるかもしれません。
年次計画、月次計画の達成が難しくなった場合にも、急いで行動する必要はないのです。
なぜなら、急いで行動したからといって、大した成果が挙げられる可能性はほとんどないからです。
SDGsは、長い年月をかけて、少しずつ改善していこうとする活動です。
例えば、貧困や人権侵害で苦しんでいる人が、今日から明日になって、突然変わるというものではないのです。
社会全体を少しずつでもより良くしていこうとする活動なので、急いでやるのではなく、それこそじっくりと時間をかけて実践していくというわけです。
心構えとして、決して忘れないようにしてください。