人は自分の不幸には敏感であり、幸せには鈍感である。
by 日野原重明
あなたは自分を不幸だと思っていますか? それとも幸せだと思っていますか?
タイトルの言葉は、聖路加国際病院の元院長で医師の日野原重明先生が、幸福について述べた言葉です。
人は不幸には敏感であり、幸福には鈍感だと述べた、身につまされるような深いメッセージですね。
もしも自分の身に不幸な出来事が起こったとき、人は皆、「自分は何て不幸なんだ」と嘆き悲しみ、気持ちが落ち込んでしまいます。
人によっては、その悲しみ、不幸を長い間引きずってしまい、立ち直るのにかなりの時間を要する人、立ち直ることさえできなくなる人もいるかもしれません。
不幸な出来事というのは、人間の心に深い傷を負わせてしまうものなのです。
つまり、人は自分の不幸にはとても敏感ということになります。
しかし、幸福については、とても鈍感であることに気付かされます。
まずは、自分は何の障害もなく健康で生きていられることに、日々感謝している人はいるでしょうか?
あなたが毎日、生きていられるのは決して当たり前ではないはずです。
それに、仕事がきついとか、給料が安いなどと文句を言いながら仕事をしている人も多いことと思いますが、あなた自身が仕事ができること、収入があることに感謝しているでしょうか?
健康で仕事ができること以上に幸福なことはありません。
そのことに感謝することもなく、毎日不満タラタラな気分でいるとしたら、あなたは幸福に鈍感であることの証です。
人は不幸なことには敏感に反応し、幸福なことには鈍感で気付きもしない、とても哀れな生き物です。
日々の何気ない生活、家族がそばにいること、仕事ができる喜びなど、ささやかな幸せを感じ、ありがたく感謝しながら生きていければ、それこそが幸福の最たるものであることを決して忘れないようにしてください。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの17の目標は、世界中の人々が幸福になるための指針とも言える概念であり、具体的行動とも言えます。
貧困や人権侵害、環境問題といった不幸な出来事を少しでも改善して、より良い社会を創り上げようとする活動なのです。
つまり、私たちが普通に何気なく生活していることが、世界では当たり前ではなく、日々苦しみながら嘆かわしい生活を余儀なくされている人々が大勢存在しているわけで、その人たちを一人でも多く救済しなければならないわけです。
不幸には敏感で、幸せには鈍感だということが、SDGsの活動においても思い知らされることが多いというわけです。
私たちは、不幸な人を一人でもなくせるように、日々活動を通して、社会を良くしていきたいものですね。