人間は、短期間だけ親切になることは容易である。
by 河合隼雄
あなたは、いつも人に親切にしていますか?
タイトルの言葉は、京都大学名誉教授を務めた心理学者 河合隼雄氏の言葉です。
人は誰でも、短期間なら親切になれると述べた深いメッセージですね。
世の中には、親切な人もいれば、不親切な人もいますよね。
あなたの周りにもきっといるはずです。
「Aさんは親切な人だけど、Bさんは不親切だ」と自分の中で勝手に判断してしまうことがあるかもしれません。
しかし、親切な人かどうかを勝手に判断するのは、誤った判断をしてしまうかもしれないことを意識しましょう。
あなたにとっては親切に見える人でも、他の誰かに対してはとても冷たい人ということはよくある話です。逆もまたしかりです。
どんなに凶悪な犯罪者であっても、自分の仲間や愛する人、家族に対しては優しいはずですし、赤の他人に対しては親切な人も、身内に対しては冷たい態度をとる人もいますよね。
つまり人は、特定の人や特定の時間だけ親切にすることは、だれでもできるのです。
例えば、詐欺でお金を搾取しようと企んでいる人は、ターゲットの人に対しては、当然のことながら親切な言葉をかけるはずです。
たとえ悪意を持って、人をだましてお金を奪い取ろうとしているひどい人間であっても、「この人はとても親切な人だ」と信じてしまい、お金をだまし取られてしまうのです。
もしも詐欺を働くような人間の普段の生活を知っている人であれば、その人間を親切な人間だとは決して思わないはずですよね。
人間は、短時間だけなら誰だって親切になれるという危険性だけは忘れてはいけません。
自分に対して、優しい言葉をかけてもらえたり、少し親切にされたくらいで、その人を「良い人間」と軽率に判断してはいけないのです。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動は、誰かのための親切な行動の一つとも言えるわけですが、これを継続していくことが大切だと言えます。
短時間だけ、SDGsのマネゴトのような行動なら誰でもできるのです。
毎日、長期間に渡って行動するからこそ、SDGsの活動と言えるわけです。
本当に親切な人とは、常に誰に対しても親切にできる人のことです。
SDGsの活動者とは、毎日意識しながら行動し、長期間に渡って継続して行動できる人のことです。
私たちに必要な心構えは、「常に」「継続する」というキーワードを意識しながら、生きていくことなのです。