信仰とは開かれた心のことであり未知のものを信頼することである。
by アラン・ワッツ
あなたは何を信仰していますか?
タイトルの言葉は、イギリスの牧師で哲学者でもあるアラン・ワッツの言葉です。
信仰とは、本来、開かれた心のことであり、未知のものを信頼することだと述べた深いメッセージですね。
皆様は、「信仰」という言葉を聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか?
一つの宗教について、一筋に傾倒し、その教えを頑なに信じ込んでいる人を思い起こす人が多いことと思います。
イギリスの牧師で哲学者のアラン・ワッツは、一つの宗教に頑迷に固執するような態度は、知性の自殺行為であるだけではなく、徹底した不信心であると述べています。
なぜならば、それは他の世界観、異なる考え方に心を閉ざすことになるからです。
彼は本当の意味の「信仰」とは、「開かれた心」と「未知のものを信頼すること」だと述べているのです。
一つの宗教に固執しているということは、他の宗教の考え方、世界観を全否定していることに他なりません。
そうすると、他の宗教を信仰している人や、自分の考えと異なる人々に対し、憎しみや嫌悪の感情を抱くことになりかねません。
「相手の考えは全て間違っている」とか「自分たちがすべて正しい」との思い込みは、人々を敵と味方に分けてしまい、争いごとの火種となるわけです。
世界各地で起こっている戦争やテロ行為は、すべてがこの思い込みから始まっています。
これは宗教観の違いに限らず、政党や政治家の考え方、国の歴史そのものにも影響しています。
つまり、一つの宗教に頑迷に固執するような態度は、とても危険な火種を持っているということです。
もちろん、宗教を信仰することを否定しているわけではありません。
ときに宗教は、人々の心の拠り所として、人々の心を癒やし、死生観や幸福感をもたらすものとして、大きな心の支えとなってきたものです。
一つの宗教を信仰することは良いことですが、他の宗教や考え方、生き方を否定するような態度は過ちであり、危険だということなのです。
それこそが、「開かれた心」、「未知のものを信頼すること」に反する行為と言えるのですから。
SDGsは、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動をする際にも、宗教はもちろんのこと、考え方や生き方の異なる人々を否定するような態度をとってはいけません。
人それぞれ、どんな宗教を信仰しているのか、どんな生き方をしているのかは自由であり、否定されるべきではないのです。
私たちに必要なのは、その人の生き方や考え方ではなく、置かれている立場や考え方を尊重しつつ、未来の地球と人類のために、自分たちができること、するべきことを考え、具体的な行動を起こすことです。
自分たちの考え方や生き方を、相手に無理強いさせるような言動は決してしないように、心がけてください。
