雨が降るのは聞こえるが、雪が降るのは聞こえない。軽い悩みは大声で叫ぶが、大いなる苦悩は沈黙する。
by エーリヒ・アウエルバッハ
あなたは自分の悩みを声高に叫んではいませんか?
見出しの言葉は、ドイツの文献学者で文芸評論家のエーリヒ・アウエルバッハの言葉です。
悩みを大声で叫ぶのは、たいして大きな悩みではないからであり、本当に大きな悩みであれば、人は沈黙するものだと述べた深いメッセージですね。
雨が降っているときは、地面や屋根に雨が打ちつける音がするので、目で見なくても雨が降っていることがわかります。
しかし、雪が降っているときは、全く音がしないので、目で見なければ雪が降っているかどうかはわかりません。
雨音という言葉はありますが、雪音という言葉はありませんからね。
ゲリラ豪雨のような降り方だと困りますが、雨が降るということは、日常よくあることなので、人々が大きく困るようなことはあまりありませんが、雪が降るというのは、雪があまり降らない地域の人にとってはとても困る出来事です。
雪道に慣れていないので、滑って転んだり、交通機関に乱れが生じたりして、日常生活に甚大な影響を及ぼします。
私たち人間は、雨が降るかのような、ちょっとイヤなことや些細な悩みであれば、それを声高に叫んでしまうことがあります。
しかし、人が大声で叫ぶということは、それほど深刻に悩んでいるわけではなく、少しイヤな気持ちやちょっとした悩みを吐き出しているに過ぎないのです。
もしも、心が折れるほど落ち込むような深刻な悩みであれば、人は誰にも言えずに、一人ふさぎ込んでしまうものです。
雪がしんしんと、音も立てずに積もっていくように、人も黙り込んでしまい、誰にも打ち明けることもできないまま、深刻に考え、悩み苦しんでしまうものなのです。
もしもあなた自身に悩みがあり、それを大勢の人に話したり、大きな声で叫べるようであれば、それはたいした悩みではなく、すぐにでも解決できると考えているか、深刻には悩んでいない証です。
本当に深刻に悩み苦しんでいるのであれば、やすやすと人に話したり、大声で叫ぶなんてことはありえないのです。
なぜなら、大いなる悩みは、誰にも知られたくないと考えるのが自然だからです。
悩みの大きさ、深刻さは、人に話せるかどうかがバロメーターであると言えます。
誰かに話せたり、大声で言えるような状況であれば、そんなに深刻に悩んでいるわけではなく、すぐにでも解決できるのだと、潜在意識としてあるはずです。
人に話せないような悩みであれば、あなたにとって大いなる悩みといえるので、冷静に対処し、解決できるように真剣に考えてみる必要があるということになるのです。
