ことわざ

手の中にいる一羽の鳥は、空を飛んでいる百羽よりも価値がある。

手の中にいる一羽の鳥は、空を飛んでいる百羽よりも価値がある。
by スペインのことわざ

あなたは、自分が持っているものを大事にしていますか?

タイトルの言葉は、スペインに伝わることわざです。
確実に手に入るものや、今、持っているものは、入手できるかどうか不確実なものよりもずっと価値があるという教訓のことわざです。
人は、自分が持っているものよりも、他人が持っているものや手に入るかどうかわからないものに憧れを抱きますが、自分が手に入れることができるものや自分の持っているものこそ価値があるんだと述べた深い言葉ですね。

私たち人は、他人が持っているものや、店に並んでいる高価なものを見て、憧れを持ち、欲しいと思うことがありますよね。
自分の持っているものが貧相に思えてしまい、みじめな気持ちになってしまうことがあるかもしれません。
しかし、手に入るかどうかわからないものに憧れを抱くよりも、今、自分が持っているものや、確実に手に入るものこそ大事にすべきです。
なぜなら、それこそが今のあなたにふさわしいものだと言えるからです。

もちろん、何かに憧れて、それを手に入れたいと思うことが決して悪いことではありませんが、だからといって、今持っているものを大切にしないのは本末転倒です。

例えば、宝石を例に取ってみましょう。
今、あなたが持っている宝石は、それほど高価なものではなかったとしても、贈ってくれた人の深い思いや素敵な思い出があり、お金には変えられない素晴らしい価値があるはずです。
それなのに、「もっと高価な宝石が欲しい」などと思い、今の宝石をおろそかに扱うとすれば、周囲の人たちはどう思うでしょうか?
きっと、その人に良い印象を持つことはないはずです。
このことは、ものを大切にする「もったいない精神」にも通ずることかもしれません。

私たちは、今持っているものや確実に手に入るものこそ大切にする気持ちを決して忘れてはいけないのです。

SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が定めている世界共通の行動目標です。

今持っているものを大切にするという精神は、SDGsの活動にも言えることです。
SDGsの目標は、将来の理想の社会を目指して活動する、いわば憧れながら行動するわけですが、今、持っているものや今の状況をおろそかにして良いというわけではありません。

今の状況を少しずつ改善していこうとする活動なので、理想の姿に、ある日突然変わるなんていう行動をするわけではないのです。
環境問題や人権侵害など、明日から突然変わるなんてことができるはずもなく、少しずつ人々の気持ちを変えていき、少しずつ社会を変えていければよいわけで、「明日から変えよう」などと、力んでみたところで突然変わるものではないからです。

私たちは、地道に一歩一歩、継続しながら活動を続けていくということが重要なんですね。

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