あるべき姿ではなく、ありのままの人間を受け入れよう。
by フランツ・シューベルト
あなたは、相手に対して、理想の姿を追い求めてはいませんか?
タイトルの言葉は、「魔王」「野ばら」などの作品で知られ、歌曲王と呼ばれるオーストリアの作曲家 フランツ・シューベルトの言葉です。
人間関係において、人を見る場合に、あるべき姿を想像するのではなく、ありのままの姿を受け入れることが大切だと述べた深い名言ですね。
私たちは、さまざまな人間関係を築き、お付き合いをしていくわけですが、相手に対して、しばしばあるべき姿、理想像を求めてしまうことがあります。
例えば、親が子に対して、「私の言うことをきちんと聞くに違いない」と、自分にとってあるべき姿、理想の子ども像を想像してしまいます。
または、先生が生徒に対し、「私の授業を理解してくれるに違いない」と思い込んでしまいますし、社長は社員に対し、「自分の思いどおりに仕事をして、成果を上げてくれるに違いない」と信じてしまいます。
したがって、もしも相手が自分の期待どおりの行動をとらなかったり、自分に反する行動をとった場合、怒りを感じたり落ち込んだりしてしまうのです。
自分と相手とは、いうまでもなく全く異なる人間です。
考え方も違えば、行動も違います。
自分の思いどおりに、期待どおりに動いてくれるとは限らないのです。
相手に期待をしたり、思いどおりに動いてくれるだろうと思うこと、つまりあるべき姿を想像することが決して悪いことではありませんが、相手も生きている生身の人間です。
自分の言うことを全て理解しているとは限りませんし、自分に対して良い感情を抱いているとも限りません。
そのことだけは、常に意識しておいてください。
思いどおりに、期待どおりに動いてくれないからといって、相手に腹をたてるのは言語道断です。
あなただって、全ての人間の期待に応えられるような人間ではないはずです。
ありのままの姿を受け入れる度量の大きさ、深さを身につけるようにしましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの目標達成のために、私たちは一生懸命に行動を続けるわけですが、期待どおり、思いどおりの成果が出ないこともしばしばあるはずです。
そんなときも怒りを感じたり、落ち込んだりしないようにしましょう。
行動しているのは、あくまでも人間一人一人であり、いろんな考え方や性格の人がそれぞれ活動しているわけです。
自分が理想とするような行動、あるべき姿を常に発揮できるわけではないことは常に意識しておく必要があります。
自分だって、体調がすぐれないときやサボりたい気持ちになることがあるはずです。
ありのままの自分および相手を受け入れ、自分がやるべきことを地道に続けていくという姿勢が大切になるのです。