わざわいというものは、元々福の裏返しにすぎず、福と禍は一筋の縄に過ぎないと信じる。
by一休宗純
あなたはどんな人生を歩んでいますか?
タイトルの言葉は、一休さんでおなじみの室町時代の僧 一休宗純和尚の名言です。
禍(わざわ)いは、福の裏返しであり、福と禍はつながっていると述べた深い名言ですね。
私たちの人生、生きていればいろんな出来事が起こります。
良いことも悪いことも両方繰り返しながら生きていくのが人生ともいえます。
良いことばかりが続くこともなければ、悪いことばかりが続くこともありえません。
なぜなら、禍とは、福の裏返しであり、福と禍は一本の縄でつながっているからだと一休和尚は述べています。
一本の縄でつながっているから、良いことも悪いことも起こるのだと言うのです。
もしもあなたが、「最近、悪いことばかりが続くなあ」と感じていたとしても、決してそれは長くは続きません。
なぜなら、繰り返しになりますが、福と禍は一本の縄だからです。
悪いことというのは、「もう二度と繰り返したくない」とか「あんな思いはしたくない」という気持ちが心の中に残るため、いつまでたっても強く印象に残っているのです。
楽しいことや嬉しいことは、その時間を夢中で過ごしているので、時が経つと忘れてしまうのです。
つまり、人生は良いことよりも悪いことの方が多いと感じてしまうのは、人間の脳の構造上、仕方がないわけです。
幸福そうに見える人も、現実には大きな悩みを抱えているかもしれませんし、不幸そうに見える人も、現実には幸福に暮らしているかもしれません。
他人の人生なんて、本人にしかわからないものです。
私たちにできることは、自分の人生はより楽しんだ方がよいということです。
良いことも悪いこともいろいろあるのが人生です。
心得ておきましょう。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い社会を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの17の目標は、すべてが禍、つまり世の中の悪いことを良い方向へと導いていくものと思われがちですが、決してそうではありません。
例えば、貧困や飢餓はすべてが禍であると思われていますが、貧困層の人々の中にも幸福を見出すことはできるのです。
家族の絆や心の交流などによって人々の心を救うことはできますし、モノを大切にする心も育むことができます。
心の豊かさで言えば、私たちよりも貧困で苦しんでいる人々の方が大きいかもしれません。
もちろん、貧困や飢餓といった社会現象は改善していく必要がありますが、それがすべて禍だと決めつけることはできないのです。
私たちに何ができるのか、真剣に考えてみましょう。