問いを持った部族は生き残ったが、答えを持った部族は滅びた。
by ネイティブアメリカのことわざ
あなたは常に「問い」を持ち続けていますか?
タイトルの言葉は、ネイティブアメリカに伝わることわざです。
人間は、常に「問い」を持ち続けなければならない。つまり、考え続けていかなければならないと述べた深いメッセージですね。
今回紹介するのは、ネイティブアメリカのことわざですが、この場合の「問い」と「答え」とはどういうことでしょうか?
「問い」とは、常に考え続けることを指し、「答え」とは、思い込みや固定観念を持ち続けることを指します。
例えば、かつて人間は食糧を確保するために、農耕や狩猟をしていました。
しかし、時には、天候不良や他の民族に奪われるなどの影響を受けて、うまくいかないことがあります。
そんなとき、「問い」を持ち続けている人々は、天候不良の際にはどうすればよいのか、奪われないためにはどうすればよいのか、対策を考えます。
しかし、「答え」を持ち続けている人は、かつての成功体験が常に正しいと思い込み、何も対策を講じることなく、また同じ失敗を繰り返してしまうわけです。
つまり、「常にこれが正しいことだ」と、最初から「答え」を持っているがために、状況の変化や非常事態に対応できないというわけです。
これは、現代社会に生きる私たちにも同じことが言えます。
私たちは、社会生活においても、「こうすればこうなるはずだ」という思い込み、つまり初めから「答え」を持った状態で生きていることが多いのです。
そのため、社会の変化や非常事態に遭った際に、うまく対応できずにパニックになってしまうことも多いのです。
目の前で何が起きようとも、そして社会の変化に柔軟に対応できるよう、常に「問い」を持ち続けていくという姿勢が大切になるのです。
SDGsは、2030年に向けて、持続可能な社会の実現を目指し、理想的でより良い世界を創り出すために、国連が提唱している世界共通の行動目標です。
SDGsの活動においても、常に「問い」を持ち続けることが重要になります。
「こうすべきだ」とか「こうすればこうなるだろう」という思い込みで行動していれば、うまくいかなかったときに落ち込んだり、あきらめたりしてしまいます。
SDGsは、世界における困難な課題を改善していこうとするものであり、容易に実現できることではないわけで、当然のことながら、思い込みや固定観念を持った状態で活動することはできません。
常に、「どうすれば改善していくだろうか」と「問い」を持ち続けながら、活動を継続していくことが大切なのです。