名言集

眼鏡をとって遠くを見るのが好きだ。全体がかすんで夢のように。汚いものは見えない。

眼鏡をとって遠くを見るのが好きだ。全体がかすんで夢のように、覗き絵みたいに素晴らしい。汚いものなんて何も見えない。
by太宰治 著 「女生徒」より

あなたは、物事を凝視してばかりいませんか?

見出しの言葉は、太宰治の小説「女生徒」の中の一節です。
ときには、ぼんやりと眺めることも必要だということを述べた深い名言ですね。

人は近眼や老眼になると、眼鏡をかけたり、コンタクトレンズをつけます。
数多くの人々が眼鏡等のお世話になっていることでしょう。
でも、ときには眼鏡をはずして、ぼんやりと景色を眺めてみるのもいいかもしれません。

人はなぜ眼鏡をかけるのか?
それは、物事を凝視する、つまり、しっかりと見る必要があるからです。
今の社会では、人は、遠くの景色や近くの文字などがぼんやりとしか見えなければ、仕事や生活に支障が出てしまいます。
物事がはっきり見えなければ、きっと生きていくこともつらくなることでしょう。

しかし、物事がはっきりと見えるからこそ、つらくなることもあります。
物事の嫌な部分や汚いところが見えてしまい、気が滅入ってしまうことも多々あるのが現代社会です。
私たちの周りには、知っているよりも知らない方が、見えているよりも見えない方が幸せなときもあるのです。

つまり、ときには眼鏡をはずして、ぼんやりと眺めることも必要だと、太宰は述べているのです。
眼鏡をはずして、ぼんやりと眺めれば、きれいなところだけが見えて、汚いものなんて何も見えないわけです。
これはとても幸せなことだと思いませんか?

SDGsは、2030年に向けて、理想的でより良い世界を創り出すための世界共通の行動目標です。
SDGsは、過去や現代社会に生きている人々が犯した過ちを正していこうという行動実践を課せられているわけです。
とは言っても、過去の人々や現代に生きる人々の過ちを批判したところで何も解決しません。
だれかを批判したいという気持ちについては、眼鏡をはずす必要があるというわけです。

私たちにできることは、だれかを責めることではなく、自分たちにできることを精一杯やるということです。
自分たちの目標を明確にし、その達成に向けて行動を継続していく心構えが大切になります。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で